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2007年3月 アーカイブ

2007年3月 2日

スターバックス、「薄くて水っぽい」ブランドに?

スターバックス、「薄くて水っぽい」ブランドに?

おそらくは,スターバックスが日本に入ってきた時には,すでにこのような状態になっていたのであろう.
創業者や立役者的な経営者が持っていた志や魂といったものは,売上げと利益しか評価手段がない冷徹で無味乾燥な企業論理によって有名無実なものになってしまう.
大規模展開すればするほど,である.
ましてや,コーヒーなど自分で淹れ始めると如実に実感するものなのであるが,機械には絶対に扱うことができないデリケートさがある.
コーヒーを楽しむとはどういうことなのか.このシュルツ氏の言う,スターバックスの魂とは一体なんなのだろう.
私のようなアンチ・スターバックスのコーヒーファンに共通するコーヒーへの思い入れをお持ちなのだろうか.
決して私はスターバックスのような店で落ち着いてコーヒーを愉しむことはできない.
愉しむとは手間や待ち遠しさ煩わしさ等々をすべてひっくるめて受容することではないのだろうか.
そこに効率を持ち込むことはナンセンスである.

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2007年3月 3日

おいしいコーヒーの教科書

今号のBRUTUS誌の特集タイトルである.
内容が良ければ購入するつもりで立ち読みしてみたが,期待外れというか思った通りというべきものだった.
えぇかっこしぃが付け焼き刃の蘊蓄を垂れるためのアンチョコがせいぜいである.
逆にいうと入門としては手軽に知識を仕込めるとも言えるが少なくとも冠についているような“決定版!”とはお世辞にも評価できない.
店の紹介も雑誌特有の通り一辺な世間の狭さで目新しさは全くなくつまらないものだった.

重ねて述べるが,準備教材としては有効だが教科書と呼ぶには程遠い.

2007年3月 7日

あの先生

ここ一年ほど,人見元基のヴォーカルを求めてやまない.携帯電話にVOW WOWの『Legacy』と『ROCK ME FOREVER』をリッピングして常に聴けるようにしてある.

そんな中,偶然にこのようなブログ記事を見つけた.
高校生の女の子のブログである.トラックバックしたかったが受付けていなかった.
ここに書かれている『あの先生』とは,人見典明(本名)教諭であることは間違いない.ということは,日付もごく最近だし,この子は千葉県立某高校の現生徒なのだろう.
人見教諭が,前の勤務先でも軽音楽部の顧問で,現在もそうだということが推察できる.
「鼠がアンプの裏で耳から血を流して死んでいた」など完全に伝説である.

VOW WOWが活躍していたのは,私の高校時代の前後であるから,今のこのブロガーの子と同じくらいの年頃である.
ヒットチャートを見ている限りは,正直,イマドキの高校生とは絶対に感性が相容れないと思っていたが,良い物は良いとちゃんとわかってくれるというのが嬉しい.
と同時に非常に羨ましい.
英国のハードロック・チャートに食い込んだ英語力と声に直に触れることができるのである.
英語教諭によくありがちな机上だけの,口元に自意識が集中したような独特のカタカナ英語ではないのは,VOW WOWのライブ映像,特にAstria Theatreのライブを見れば明らかである.

教科書や参考書の出版社として知られる文英堂が英語教諭向けに季刊で発行する「UNICORN JOURNAL」53号に人見典明教諭が取り上げられている
彼からすれば,英語もロックも同じ.
VOW WOW解散後に英語教師に転身したことに不思議は無い.別のところで目にした記事では,東京外大卒業後は普通に英語教諭として就職するつもりだったそうである.
そのロックヴォーカリストとしての技量ゆえNOIZ~VOW WOWの活動で,むしろ就職浪人してしまったとも言えるかもしれない.
現在は“職業ロックミュージシャン”から完全に足を洗って“公務員”として生き,趣味としてのライブ活動に収まらず,ミュージシャンからライブやレコーディングにゲストヴォーカリストとしてちょくちょく呼ばれては参加する.
VOW WOW解散から15年以上になるのに,惜しまれている証である.

B'zの稲葉浩志も高校数学教諭の免許を持っていることは有名である.(稲葉のアマチュア時代の憧れがVOW WOWの人見元基だっということを漏れ聞いたことがある)
人見元基がJanis Joplinの「Move Over」とLED ZEPPELINの「Communication Break Down」で参加した,同じB'z松本孝弘の『Rock'n Roll Standard Club』も某古本店で買い求めてしまった.(とはいえ,申し訳ないが,やっぱり松本のギターは好みに合わない)

2007年3月20日

Read Only Member

ITmedia newsに少々気になる記事があった.
「mixi読み逃げ」ってダメなの?
SNSの日記を読むだけは許してくれない風潮が増えてきているという.
私はmixiしか登録していないので他のSNSはわからないが,リモートホストやIPアドレスが記録されるだけの一般のアクセスログと違って,mixiは誰がというのがはっきりとわかるようになっている.
だから,アクセス痕があるのに他に何も残さないのは失礼だというのである.
しかし,そんなことを言っていたら,私のようにオープンなウェブサイトやウェブログをやっている者はやってられない.
BBSなど投稿が無いのにどんどんカウンタだけ回っていく.
このブログは,mixi日記の外部設定としてあるのでそこから辿ってご覧になっている方もいる.
サイトのアクセスログとmixiの足跡を時間帯で照合すれば,リモートホストでおおよそは誰だかわかるはずである.
SleipnirにMixChainプラグインを入れてあるのでそんなに面倒な作業ではない.
読み逃げが失礼だと主張する御仁は,SNS外部にリンク設定してあるオープンなブログやBBSに必ず投稿しているのだろうか.

読み逃げを嫌う人については,私から見れば幼稚に思える.甘えと依存傾向があるのだろう.
確かに自分の書いたことに対して何らかの反応をもらえるのは嬉しいことではある.
コメントをしてもらえないのは,自分がコメントをしてもらえるような魅力のある文章を書けていないと謙虚な態度で捉えるべきである.
あるいは,他人からみて理解し難い内容を書いているということである.
私の場合には後者であろう.
実際に他の人のmixi日記やブログを読んでいて,強く琴線に触れることは,それほど多くない.
そのことである.

知人が自分に興味の無いことをウェブ日記に書いていてそれに対する感想や何かを述べる義務がどこにあるというのか.
読後の感想に具体的なものなど無く,「ふーん【終り】」なことがほとんどのはずである.
小中学校の夏休みでの課題図書を定められた読書感想文を強制的に書かされる宿題のようなもので,退屈極まりないものに陥る.

2007年3月23日

FENCE OF DEFENSE / hot dogs 2

hotdogs2.jpg
FENCE OF DEFENSEの通算14枚目のアルバムである.
2006年12月に発表になったが,明けてこの3月21日にようやく店頭販売されるようになった.
メンバー3人がすべて戌年であることから13年前に『hot dogs』という作品が発表され,戌年である昨年年内に発表すると宣言されてぎりぎり年内に間に合ったと言う作品である.
秋頃から沖縄での録音に入ったので実質3ヶ月程度でリリースにこぎ着けたということである.自主レーベルだからこそできることかもしれない.
前回の『hot dogs』は事実上,EPIC/SONYからは最後の作品となった.

前回の『hot dogs』は,「IN LONDON」で始まり,今回の『hot dogs 2』は「IN OKINAWA」という三線の音色でのんびりと始まる.作品の印象は,というと,オリジナル作品活動再開第一作である前作『パンゲア』よりは良いんじゃないかと思った.
私見であるが,FENCE OF DEFENSEの音楽性への印象を喩えて言うなら,
水晶のように透明感がありながら硬質で骨太,かつ,無機質ではないが冷徹でシニカル
と思っていたが,中には90年代初頭のバンドブームの頃の青臭いビートロックの曲もあって若干身を引いてしまったし,「君にムチュムチュ」などという題を付けられると,なんか違う,もうちょっとなんかなかったのかとついつい思ってしまう.曲調も歌詞も嫌いではないだけに複雑である.
私の一回り上,30~40年前の会社員ならば後10年しないうちに定年が待っている年齢である.
3人とも,あまり老けたという印象がないので何ら問題はないのであるが.

久しぶりに,典型的なゴリゴリのハードロックを新作で期待したい.

2007年3月27日

ヘッドレスギター

gt_pro_std.jpg
深夜のNHK総合(大阪)の「上方演芸ホール」を落語を中心によくみている.
先日,漫才の回ときに横山ホットブラザーズが出演していた.
三男のセツオさんの使用しているギター,いつものように黒のヘッドレスだったのだが,ピックアップ直ぐ下のブランドロゴがいつもとは違っていたことに気がついた.
よく見ると,今までHONERだったのがSpirit by STEINBERGERに変わっていた.ロックの奏法で弾きまくるわけでもなくフレットの損耗もそんなにないだろうにそれほど傷むはずもないように思う.長男のアキラさんもちょっと前まで大きなピックギターだったが,小さいアコースティックギターに持ち替えている.
ともあれ,ホットブラザーズのような音楽ショーやコミックバンドにはヘッドレスが重宝するそうである.
ビジーフォーのモト冬樹氏は本物のSTEINBERGERを使用している.
“コケ”がやりやすいそうである.ギターの全長が短く,どこかにヘッドをぶつける恐れがないうえに軽いのである.
昔はモト冬樹氏はLES PAULを用いていて重くて大変だったそうである.

ヘッドレスギターというものがあるのに気づいたのと,エレクトリックギターに興味を持ち始めたのはほぼ同時期だった.
当時の最新作『MOBO倶楽部』のジャケットで渡辺香津美氏がSTEINBERGERギターとともに写っていた.
そして,ライブビデオ『LIVE WITHOUT A NET』でEdward Van HalenがKRAMER "5150"のサブギターとして使っていた.
それ以来,あの素っ気ないSTEINBERGERタイプのヘッドレスギターがあこがれの対象の一つとなっている.
各弦相互の音程を保ったままアーム・アップ/ダウンができるTrans-TREMを搭載した本物のSTEINBERGERは高価すぎて購入できずにいるが,廉価版のSpirit by STEINBERGERは購入して6年あまり.手放すつもりは毛頭ない.

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