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2006年2月 アーカイブ

2006年2月 9日

NIGHT RANGER / Hits & Acoustic Rarities

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こういうアルバムがリリースされていたとは全く気付かなかった.
無理もない.現在NIGHT RANGERは日本のどこのレコードレーベルとも契約は結んでいないようで,輸入盤なのである.
(なぜかSIMPLY REDの"SIMPLIFIED"も国内盤がリリースされていない)
しかし,国内盤の旧譜はどれも廃盤とはなっていないので大したものである.
1997年にオリジナルメンバーでの再結成が果たされ,矢継ぎ早に2枚のオリジナルアルバムと1枚のライヴアルバムをリリースし,そこから日本からはまた沈黙しているように見えていたが,どうやら毎年夏には合衆国国内のコンサートツアーを行っていたようである.
私は,オリジナルアルバムは全て所有しているため,解散後に何度かリリースされたグレイテストヒッツには見向きもしていない.
しかし,この結成25周年記念盤"Hits & Acoustic Rarities"は新録音である.存在を知ってしまったからには聴かないわけにはいかない.
選曲は,1st"DAWN PATROL",2nd"MIDNIGHT MADNESS",3rd"7 WISHES"からである.
もともと,リードシンガーのJack BladesもKelly Keagyもいかにもヘヴィメタルなスタイルではなく,自然な歌い方をする人なので聴きやすく,故にバラードバンドのレッテルを貼られて失速していったので,私はNIGHT RANGERのバラードはレコード会社に無理強いされている印象があって嫌いだったのだが,この新録音のベスト盤に収録されている'SISTER CHRISTIAN'も'SENTIMENTAL STREET'も非常によい.
特に別バージョンのアコースティックによる'SISTER CHRISTIAN'がいい.むしろパワー感がある.
そんな中でなぜか違和感があったのが,1曲目の'DON'T TELL ME YOU LOVE ME'である.
疾走感のある曲だったはずなのだが,なぜかトゲと毒気が抜かれてしまっている.どうもイントロのギターの繰り返しパターンの音色とボーカルが原因のようである.Brad GillisとJeff Watsonのギターソロはオリジナル当時以上にギンギンである.
全体的にオリジナル録音とギターソロのフレーズはほぼ寸分違わない.
高校生当時の青臭くて血の気の多かった頃を思い出させてくれるが,しんみりするのではなく,あくまでカラッとした西海岸の空を思い起こさせるところがアメリカン・ハードロックの良さではないだろうか.

2006年2月10日

時,既に遅し

つい先日,一通の封書が届いていた.
開封すると中学校の同窓会の案内だった.
今年で卒業から20年になる.卒業以来,初めての同窓会である.
クラス会ではなく,学年全てが対象のようである.
連絡が付かない者の卒業時の学級ごとの一覧も同封されていたのだが,私のいた学級が飛び抜けて多かった.
当時は,合唱祭や球技大会で優勝したり,表面上まとまった学級と見られていたようだが,フタを開けてみると実情はこんなものである.
学級のヤツらは,うわべばかりのええカッコしい揃いで,イヤでイヤで仕方なかった.級友とも呼びたくはない.
まとまっているように見えている学級の実態は全体主義で,ある意味で国家総動員法下の戦時中の日本のようだったかも知れない.
つまり個人を認めない学級だったのである.
決して私は“非国民”扱いされたり,いじめられていたわけではなかったし,行事からエスケイプしたわけでもなかったが.
そんなわけで中学校の卒業式のときには,せいせいしたという心境にしかならなかった.
卒業式の後には,男のヤツまで泣き出して,それを冷笑的にしか見られない自分がいた.
普通はイヤな思い出でも,年数を経ると美化されるものなのだが,中学3年生の時だけはイヤな思い出のままである.
中学時代の楽しい思い出は,全てクラブ活動に集約されている.
3年時の担任は,クラブの顧問でもあったので,よく知っていて良かったし,何かと気にかけてくれていたので恩師には会いたいような気もする.
そして,うわべだけまとまった学級を作ることはかえって罪悪である,また,あの学級のなれの果てがこんなものである,と言ってやりたい気もした.
しかし,即答で欠席である.
10年前ならば学年全体ということなので出欠を迷ったかも知れないが,中年太りや頭髪も薄くなったりで男女ともに醜悪な姿を余儀なくされている者も多いはずである.
幼い思い出はそのままにそっとして,今となってわざわざ掘り起こすべきではないと思うし,再会したところで,もはや近況の話も合わないだろう.

人間形成がほぼ完成に近づいた大学の同級生のうちの何人かと友人として続いていれば,私にとっては十分である.

2006年2月13日

冬季オリンピック・トリノ大会

どちらかというと,毎度のことながら夏季大会よりも冬季大会の方が興味を惹かれる.
冬季大会のほうが私にとって観ていて面白い競技が多いのである.
しかし,毎回のことであるがメダルの個数にこだわりすぎる.
「参加することに意義がある」≒「出場できるだけでも大したもの」だし,
世界の一流選手に「あの日本人選手は要注意」と言わせるだけで十分ではないかと思うのだが.

さて,開会式も回を追って派手になってゆく.
出場選手団の入場行進の際は特別に行進曲を作らず,1970~1980年代の世界的ヒット曲が次々に流されていた.
DOOBIE BROTHERS "LONG TRAIN RUNIN'"やVAN HALEN "JUMP"等々そのころの音楽が好きな私としては,なかなか嬉しい趣向だった.
しかし,選曲としては分からなくもないが,良いのか?と思う曲もあった.Village Peapleの"YMCA"である.
かつて書いたように日本では西城秀樹の「ヤングマン」であるが,原曲の"YMCA"は「ヤングマン」の印象を持っていては大間違いなのである.
まだまだ,流れなかった曲で当時のヒット曲はあったにもかかわらず,この曲が流されたことが非常に意味深長であるように思えてならない.
数ある楽曲の一曲なのだが,まるで選手村がそうであるかのように思えてしまう.

そんな穿った見方をするのは私くらいのものだろうが….

2006年2月22日

ニコンMF党結党宣言

ここ最近はずっとカメラ雑誌を買う気にはなれなかったのだが,この見出しに惹かれて何年かぶりにアサヒカメラ誌を買った.
ニコンの銀塩カメラ・ラインナップ縮小(事実上の撤退)を受けた記事である.
赤城耕一氏と神立尚紀氏の対談で始まる.
こうなってしまうと,思い切って買っておいたほうが良いレンズがあるのかも知れない.
対談記事の中で薦められていたのはどれもズームではなく,単焦点系レンズである.
35mmF1.4S,50mmF1.4S,マイクロニッコール55mmF2.8S,24mmF2Sである.
一方,私がニコンの一眼レフ・カメラを初めて買ったときから,ずっと思い続けているのがPCニッコール28mmである.
このレンズは,結構早々に生産完了してしまっており,中古市場にもなかなか出てこないレンズであるが,35mmフィルム・カメラでアオリができる変わり種である.
ボディは,やはりFM3Aは欲しいところであるが,それともNewFM2/Tだろうか.あれもこれもとなると資金が問題である.

他にも今号は興味をそそる記事がそろっていた.
「チタンカメラの誘惑」,私の所有しているものにもチタンボディがある.F3/Tである.
ま,残念ながら初期生産タイプのチタンカラーではなくブラックボディで金属部表面が梨地である以外には通常のF3HPと何らルックスに変わりはないが.
「ニコンD200で始まるMFの復権」もデジタルカメラの記事でありながら,MFユーザーとしては,なかなか興味深い記事であった.
先日も書いたのだが,デジタル一眼が普及機レベルで1200万画素となって実売価格がかなりこなれてこない限りは,デジタルカメラには手は出さないだろう.

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