« 愛の悪魔 | メイン | 時,既に遅し »

NIGHT RANGER / Hits & Acoustic Rarities

nr.jpg
こういうアルバムがリリースされていたとは全く気付かなかった.
無理もない.現在NIGHT RANGERは日本のどこのレコードレーベルとも契約は結んでいないようで,輸入盤なのである.
(なぜかSIMPLY REDの"SIMPLIFIED"も国内盤がリリースされていない)
しかし,国内盤の旧譜はどれも廃盤とはなっていないので大したものである.
1997年にオリジナルメンバーでの再結成が果たされ,矢継ぎ早に2枚のオリジナルアルバムと1枚のライヴアルバムをリリースし,そこから日本からはまた沈黙しているように見えていたが,どうやら毎年夏には合衆国国内のコンサートツアーを行っていたようである.
私は,オリジナルアルバムは全て所有しているため,解散後に何度かリリースされたグレイテストヒッツには見向きもしていない.
しかし,この結成25周年記念盤"Hits & Acoustic Rarities"は新録音である.存在を知ってしまったからには聴かないわけにはいかない.
選曲は,1st"DAWN PATROL",2nd"MIDNIGHT MADNESS",3rd"7 WISHES"からである.
もともと,リードシンガーのJack BladesもKelly Keagyもいかにもヘヴィメタルなスタイルではなく,自然な歌い方をする人なので聴きやすく,故にバラードバンドのレッテルを貼られて失速していったので,私はNIGHT RANGERのバラードはレコード会社に無理強いされている印象があって嫌いだったのだが,この新録音のベスト盤に収録されている'SISTER CHRISTIAN'も'SENTIMENTAL STREET'も非常によい.
特に別バージョンのアコースティックによる'SISTER CHRISTIAN'がいい.むしろパワー感がある.
そんな中でなぜか違和感があったのが,1曲目の'DON'T TELL ME YOU LOVE ME'である.
疾走感のある曲だったはずなのだが,なぜかトゲと毒気が抜かれてしまっている.どうもイントロのギターの繰り返しパターンの音色とボーカルが原因のようである.Brad GillisとJeff Watsonのギターソロはオリジナル当時以上にギンギンである.
全体的にオリジナル録音とギターソロのフレーズはほぼ寸分違わない.
高校生当時の青臭くて血の気の多かった頃を思い出させてくれるが,しんみりするのではなく,あくまでカラッとした西海岸の空を思い起こさせるところがアメリカン・ハードロックの良さではないだろうか.

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://kenkengogo.s15.xrea.com/x/mt5/mt-tb.cgi/158

コメントを投稿

About

2006年2月 9日 21:38に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「愛の悪魔」です。

次の投稿は「時,既に遅し」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Creative Commons License
このブログは、次のライセンスで保護されています。 クリエイティブ・コモンズ・ライセンス.