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2003年6月 アーカイブ

2003年6月 6日

ピックアップ換装

白のST-314にFender-Lace Sensor Goldを取り付けた.
ST-314は日本製でLace Sensorはアメリカ製なので,ネジの規格がISOとインチで違うため,
ピックガードのネジ孔を少し広げてやる必要があったが,それ以外は半田付けを除き,加工は無用だった.

チューニング等の微調整も含めてすべての作業を終えて眺めてみると,
ポールピースが見えなくなるだけで,随分とルックスが変わってしまうものだな,と改めて思った.
'80年代中期にEクラプトン大師匠がシグネイチャー・ギターのプロトタイプを携えて登場したときには,
それまでのブラッキーをはじめとしたヴィンテージ・ストラトの印象からすると,確かに随分と違和感を覚えたし.

アンプに繋いで音を出してみた(もちろんドライ)印象は,なるほどハムノイズは小さいけど,予想以上に出力が低かった.
第一印象は,「ムスタングに載せたほうが良かったか?」(そうすると一個余ってしまうのだが)
元々ST-314に搭載されていたPUは,ルックスはポールピースに凹凸があるヴィンテージなのだが,
実際にはカレント・タイプなので交換の結果パワーダウンした印象.
しかし,逆に言うとエフェクタを比較的多く接続しても,ノリが良くノイズの増幅が少ないとも言え,
そういう意味では,コントロールしやすくなったと言えるかも.
出力の低さは予想外だったが,エフェクタの使用を狙って白に取り付けたと言うのもある.
だから,出力の面では,GoldでなくBlueかSilverのほうが本来の狙いに,より近かったかも知れない.
Lace Sensorに代わってECシグネイチャーに搭載されたヴィンテージ・ノイズレスは,
USサイクロンで試奏したことがあるが,スタック・タイプということもあり,かなり高出力の印象だった.
Goldはミッドブーストで補正しないと物足りないということか.

2003年6月13日

ラジオ・テレビ

 中高生の頃は,ご多分に漏れずラジオの深夜放送をよく聴いていた.
大阪では,朝日放送(1008kHz)「ABCヤングリクエスト」と毎日放送(1179kHz)「MBSヤングタウン」が二大巨頭だった.
あるいは,ラジオ大阪(1314kHz)「浜村淳のサタデー・バチョン」「鶴瓶・新野のぬかるみの世界」等々.
私よりも少し上の世代の人では,少しインテリ目の人がヤンリクを聴き,やんちゃ目の人がヤンタンを聴くという傾向があった.
私はヤンタン・リスナーだったので,ヤンリクのことはわからないが,
ヤンタンはパーソナリティが豪華で,毎日放送は在阪局にもかかわらず,夜間は電離層の作用で電波が遠方でもよく届くことから全国にファンがいた.
大阪のラジオ番組というのは,ある種独特の雰囲気を持っており,ほとんど芸人の楽屋でのウダ話といった様相だった.

 '80年代後半には,このヤンタンを発祥として同時にいくつかのテレビ番組も制作された.ラジオが発信元でテレビ番組が制作されるのである.
古くは,「ヤング おー!おー!」に始まり,「夜はクネクネ」「あどりぶランド」等々.
蛇足だが,,あの「欽ちゃんのドンとやってみよう!」~「欽ドン!」もニッポン放送のラジオ番組「欽ちゃんのドンといってみよう!」を
テレビ番組に移行させたものだったそうである.
今,ほとんどそういった番組は,見かけない.

 いま,ラジオ,特に中波局はいまひとつ盛り上がりに欠ける.
少し前までは,深夜放送の番組には必ず居た,常連リスナー達,いわゆる“はがき職人”が行き場を失っているというのである.
インターネットの普及で,投稿にはBBSやEメールを使えるので非常に手軽になって居るのに,である.
実際に話芸に秀でた人,若手の芸人でなく,単にテレビの人気者を起用してしまうため,番組のパーソナリティがそういった材料を使いこなせない人ばかりなのである.
パーソナリティに起用される人がラジオ世代ではなくなったのだろうか.
午前~昼間の主婦向け番組は,長寿番組の「ありがとう,浜村純です」や「おはようパーソナリティ道上洋三」を筆頭に,
変わらず面白い番組が安定して供給されているのに,
夜間・深夜がヒットチャート番組しかないのは,20年来の深夜ラジオファンの私としては非常に残念である.

2003年6月15日

大暴論

最初に断っておくが,極論である.

過日発表されたライブ映像作品『BAD HOT SHOW』の出来不出来や,チャー&石やんの音楽性に対する好き嫌いは別として,BAHOを面白いと思えない人は,真にポップミュージックの楽しみ方を知らないのではないかと.

王様の日本語直訳ロックが英語を覚えたての中学生の遊びだとしたら,もっと高度な,例えば,スケールの音やリズム形態をちょっといじって,ロックの名曲もスウィング風に変貌させてしまう,
かつてのネタ,"HARD ROZZ"など「知らなければ,面白さが理解できない」という,ある種,古典落語を楽しむときに高度なイマジネーション能力と時代背景を理解する力が要求されるものに似ている気がする.
演奏する側はもちろん,高度な演奏技術とそれまでに築いた実績もさることながら,ウィットに富んだ笑いのセンスも持ち合わせているから,鑑賞する側にもそれを楽しく受け止めるためのバックボーンが要るわけ.
だからといって無理に身につけていては,楽しむということと本末転倒になる.不朽の名作を好きで

2003年6月18日

ハードロック・サウンド

あんまり,LED ZEPPELINには入れ込んではいないものの,少し前にリリースされたDVD-Video2枚組のライヴ映像を購入.
今まで『狂熱のライヴ』しか見たことなかったものだから,それ以外のライヴ・パフォーマンスを観るのは初めて.
最近は,ずっとKenji Jammerや村治佳織といった,音の隙間を楽しむような
ハワイアンテイストやクラシックの,少々ロックとは距離を置いたものばかり聴いてたので,かえって新鮮だった.

“圧巻”

この一語に尽きる.他には何とも言葉に表せない.
CREAM解散で空いた穴を見事に埋めて,更に厚く塗り込めてしまったのも当然.

その流れ(?)で,なぜか,しばらくぶりにFENCE OF DEFENSEを通しで聴いてみたり.
IVを最後に新作をチェックすることはやめてしまったものの,十数年経っているのに古さを感じない.
まあ,シンセサイザーについては,アナログからデジタルへの転換期だったので,特にシンセベース等がいかにもな合成音だが.
それ以外は,3人の確かな演奏技術に裏打ちされた,無欠のハードロック・サウンド.
ZEPのライヴを観た後だから,その強い影響が笑ってしまうほどまともに感じられて少し可笑しいくらいなところもあった.
でも,北島健二のディストーション・トーンと切れ味鋭いリードプレイは未だに憧れるものがある.B某よりも,何倍も良いと思うんだが.

2003年6月20日

原典を知れ!

今,「MATRIX - Reloaded」がヒット中ですわな.
現在の映像テクノロジーがあるからこそ実現できた映画です.
まだ観てませんが,前作も確かに“映像的には”,面白かった.
そこは,動かしがたい.
ただし,SFとしては,そんなに新しいものじゃない.
ジャンル的には,20年ほど前にウィリアム ギブソンが「クローム襲撃」や「ニューロマンサー」,
「モナリザ・オーヴァードライヴ」で始めた,“サイバーパンク”と呼ばれるもの.
具体的には,現実空間と電脳空間の往来が舞台.
別にケチ付けるわけではないですが,前作を観たときも「そんなに騒ぐほどのもの?これ?」って思った.
「やっと,サイバーパンクを映像化できる技術が開発されたか」くらいなもので.

この映画が話題にされるときに“サイバーパンク”という言葉が全く出てこないだが,どういうことだ!?
映画とSF小説の間に“映画=オシャレ×SF小説=オタク”とか差別的概念が存在するんじゃないのか!?
ハッキリ言って,小説読む方が文字だけで情景を想像しなければならない高い知的能力を要求されるし,
映画館のスクリーンよりもイマジネーションのスクリーンの方が遙かに巨大なのだよ!

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