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2013年10月 アーカイブ

2013年10月 5日

市川寿憲氏逝去

最近の中で新聞の訃報欄を見てこれほど驚いたことはない.
3日に名古屋出張から帰宅して夕刊を広げていて訃報欄にこの名前を見つけてまず身を乗り出し,朝日放送のプロデューサーであることを確認して愕然となった.

普通は,この名前を聞いても社会的地位としては単なる会社員でしかないし,ピンと来る人はほぼいないと思われるが,直接関係のない人でもきわめて馴染み深い特定の人々がいる.
私もその一人である.
朝日放送のプロデューサーにして上方の伝統芸能に精通した方であった.54歳とは若すぎる.


この9月いっぱいで放送終了した朝日放送ラジオ「桂米朝よもやま噺」で上方落語の重要無形文化財保持者(いわゆる人間国宝)桂米朝師を相手に聞き手を務めていた方である.

番組終了を米朝師の高齢による健康状態を配慮してということを理由にしていたが,もうひとつの隠された大きな理由が市川氏の健康問題だったのではないだろうか.
米朝師の孫弟子に当たる雀松師の三代目文之助襲名に立ち会えなかったことになる.
米朝師の周りの父親,正岡容,四代目桂米團治という二人の師匠,みな55歳でなくなっているという.
米朝師自身も節目だと思っていたそうである.
しかし,倅ほどの年齢の市川氏まで54歳で亡くなるとは.
しかも,八年あまり番組の聞き手を務めてきた相方である.
枝雀師,吉朝師,先代歌之助師など頼りにしていた弟子,四天王のうちの二人,六代目松鶴師,五代目文枝師,上方芸能の同胞である茂山千作,千之丞,また,小沢昭一氏など正岡門下の後輩らも先に逝き,取り残されたように思われてますます気落ちされているのではないだろうか.

これから,上方の古典芸能のご意見番として市川氏の活躍が期待されていたのにという思いと同時に,米朝師の心情を思うと上方落語ファンとして気がかりでならない.

2013年10月25日

Movable Type update

つい先日,Movable TypeのVersion6がリリースされた.
当ブログのエンジンであるMovable Typeのバージョンはしばらくver.3.1.7でずっと放置していたが,サポートは終了しているし,新バージョンはリリースされたし,いい加減アップデートしようとしてver.5.2.8をインストールしようとしたが,なかなか一筋縄ではいかなかった.
アップグレードモジュールが起動してもすぐにデータベースの項目がダブっている旨のメッセージが出てまったく前に進めない.
ウェブ検索して諸先輩方で同じ症状を回避した例を探して何とかデータベースのアップデートを通過してようやく全体のアップデートが完了したと思ったら,今度はアーカイブページの再構築ができない.
いつまで経っても14%で止まったまま.何回試みても同じところで止まる.
理由がまったくわからないまま,また同じように検索してみると,再構築記事数を増やすことで解決できた.
ところがこれも,人によってはサーバーに負荷をかけすぎると一方的に切られるので少なめにしておくべきと書かれている方もいる.
トライ&エラーで結果的に済んだからこれが正解だったと結論するしかない.
本来は,この借りているサーバーにインストールされているモジュールは不足していたり,古かったりするようでVer.5系は何とか動く程度らしい.
Ver.6はまだリリースされたところなので,不具合が修正されて落ち着いてからにしようと思う.

2013年10月29日

要らない演出

テレビを観ていて,常に字幕が出るようになって久しい.
しかし,気になりだすと非常に目障りである.
かつて,新聞か何かのコラムがこの字幕を非難したら,聴覚に障碍を持っているとありがたいものだと逆非難されたということがあったようで,それはそれで認めざるを得ないが,完全にデジタル放送に移行したのだから,選べるようにしてほしいものである.
なぜ気になりだすと余計に目障りになるかというと,誤字というか誤変換が多すぎるのである.
国語審議会的には厳密ではないかもしれないが,「基」や「元」とすべきを「本」と表示したり,目に余るのは「濡れる」を「塗れる」と表していたのにはあきれ返るしかない.
字幕を作っている御仁は前後の脈絡をあまり考えていないとしか思えない.
画面と一致した印象にならないので興ざめである.

デジタル放送の字幕でも,全国放送の演芸番組あたりで上方演芸がかかろうものならそれはひどい.ちゃんと聞き取れてないならば,出演者に確認すればよいものをテキトーなそれらしい言葉を嵌めてある.
ネイティブの上方の人間からしたら,そんなことは言わんとしかいえない.あきれるばかりである.
テレビを見るときの脳の働きとしてはバラエティ的な字幕が出るとあまり活発にならないそうで聞くだけで理解するということが重要らしい.
それにも増して目に入ってくる文字もその内容も目障りである.
いやなら見なければよいというお説はごもっともであるが,しかし,内容は見たいものなのである.
おおよその傾向としては東京キー局のバラエティ番組で顕著である.
何でいちいち動物が歩いたりちょっとした動作をするたびに効果音を付けるのか.面白いどころか,興ざめである.
絶叫型の実況アナウンス風も気になる.状況として実況アナウンスの必要もないし勝手に作り手で盛り上がっているだけのように見えて,内輪受け,自己満足に近くこれまた興ざめである.

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