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2007年12月 アーカイブ

2007年12月 6日

ちりとてちん

以前にほとんど連続テレビドラマは観ないと書いたことがあったが,現在,気に入って観ているのがNHK連続テレビ小説「ちりとてちん」である.
私は勤め人で通勤に一時間弱を費やさねばならないので,当然ながらリアルタイムでは観ることができない.
毎朝,タイマー録画して休日(水・日)に週の半分ずつを観るのである.
我が家は比較的NHKをよく観る家庭なので毎回それなりに,特に母親などは朝ドラは観ているので,話題にはよく上る.
今回は大阪放送局制作で,しかも上方落語がテーマにあるということで私が制作発表の頃から注目していた.
期待に違わず面白い.ハッキリ言ってドタバタのバカドラマである.これは褒め言葉である.
私の勤め先のビルの玄関付近がロケにも使われていたので,地理的にもなじみが深い.朝から某女性脚本家Hの辛気くさいものを見せられるよりもずっと前向きで楽しくて良いではないか.

毎週なにがしかの上方落語の題目が脚本にショートエピソードとしてちりばめられているので落語ファンとしてはそれも楽しみの一つである.
登場人物からその他ちょっとしたことまで,すべてが上方落語にちなんでいる.
主人公が弟子入りした落語家・徒然亭草若の向かいの居酒屋が“寝床”(「寝床(浄瑠璃)」),草若の四番弟子・四草(しーそー)のアルバイトする中華料理店が“延陽伯”(「延陽伯(江戸落語で言う「たらちね」)」),寝床の店主が熊五郎,嫁さんがお咲さん,常連客の理髪店主が磯七,仏壇屋の店主が菊江(「菊江仏壇」),主人公の親友の父親が喧嘩の仲裁が趣味の幸助(「胴乱の幸助」),母親がおしゃべりで有名な“雀のお松”(「舟弁慶」)等々枚挙にいとまがない.

主人公・和田喜代美を演じる,貫地谷しほりは映画「スウィング・ガールズ」で知ったが,喜劇の似合うキュートな役者だと思う.
主人公の母親.糸子役の和久井映見がこの上なく素っ頓狂でこれまたドタバタに彩りを添えている.私と同い年の彼女が高校生の娘の母親役というのが少々ショックだったが.
そんな中,師匠の草若役の渡瀬恒彦が,これまた飄々としてそれでいて見るところはしっかり見据えているという印象が雰囲気を引き締めている.
渡瀬恒彦というと,私が気に入ってみていたNHK大河ドラマ「炎立つ」で奥州藤原三代秀衡を演じていた.おしなべて彼の印象はそういうものであったので,今回の役柄は異色ではないだろうか.
12月初旬現在,舞台は1993年頃である.1995年の阪神淡路大震災が話に関わってくるかどうかというのはあるが,草若がかつて落語の常打ち小屋の設立に奔走していたというとうころから想像してみるに,結末は,昨年,実際に設立された,天満天神繁昌亭の完成が一つのキーとなるのではないだろうか.

2007年12月20日

クリスマスも良いけれど

京都議定書の二酸化炭素排出量削減について目標達成できず,排出権を他国より買うことで名目上の達成をしようとしている.
後数日でクリスマスなわけであるが,12月に入って街中のあちこちでイルミネーションが華やかである.
しかし,これらも当然ながら電力消費をしている.
少しは,自重したらどうなのだろうか.
私などがよく覚えているのは,第二次オイルショックの時に午後10時以降はネオンサイン停止していたことである.
結局は,同じことをすればよいだけではないだろうか.
クリスマス気分が出ないなどという声も聞こえてきそうだが,そもそもキリストのミサに電飾は必要か?
本来の姿に立ち戻って,商業先行ではなく,またキリスト教徒か否かは別にして厳かにクリスマスを迎えるというスタイルに消費者主導で移行していく意
識の高さがほしいものである.

2007年12月22日

ちりとてちん:その二

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私の勤務先の所在地は天満橋である.連続テレビ小説「ちりとてちん」の舞台は天満界隈である.
すなわち近所である.勤務先が入居しているビルの玄関や大川のほとりもよく使われている.

普段,ドラマもあまり視ないのでロケ地には興味はほとんどないのだが,なじみのあるところだとやはり気になる.
そんななかで,ここはどこかと興味を惹かれたのが,たびたび劇中に登場するこの細い橋である.
幅は普通自動車が通行すればいっぱいになってしまう程度.完全に生活道路のレベルである.
主人公,喜代美の徒然亭一門への年明けからの正式な入門を控え,喜代美が恋心を抱く兄弟子,草々と銭湯へ向かうときに二人が並んで歩く後ろ姿と大阪
城と電車が夜空に浮かぶ画が印象的だった.
それ以来,この橋はどこかと地図を広げて大阪城と電車道との位置関係を探した.
それ以降も心情を印象的に描く場面でこの橋が効果的に使われている.
おおよその見当がつき,たまたま仕事が早く終えられたときに行ってみることにした.
仕事が終わってからであるし,しかも冬至の日だったのですっかり日が暮れてしまっていた.
ちょうど,大川が西に向かって大きく流れを変え,寝屋川と合流するあたりに架かるこの橋である.
橋は北西から南東に向かって架かっており,橋の上から北に向けば,正面に国道1号線が走る桜宮橋(銀橋)が見え,左手に桜の通り抜けで有名な造幣局がある.
反対の南に向けば,黒くそびえ立つ大林ビルが正面に位置している.

西から東に向かって歩くと,ライトアップされた大阪城が浮かび上がり,京阪電車が横切る.橋そのものも欄干に照明が埋め込まれていてなかなか雰囲気があり,ドラマの演出上の効果で選ばれたことが納得できた.

阪神淡路大震災は素っ飛ばされてしまった.
避難所の慰問落語会か何かをネタに,エピソードを作ると予想していたのだが,大ハズレだった.

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