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2006年4月 アーカイブ

2006年4月11日

嫌甘味

缶コーヒー:ブラック商戦激化 健康志向が波及 「おじさんの目、甘くない」

最近,似たようなコーヒー関連の経済ニュースが多く,そのたびにこうやって書いているのだが,そもそもコーヒーは嗜好品であり,それによって健康云々するものではないことを重ねて主張したい.
私が缶コーヒーを買う場合に無糖を選ぶのは,砂糖入りは後口が非常に悪く,なおかつ,自分でも分かるほど口臭がするからである.自分でも分かるほどなので他人には不快この上ないことだろう.
詳しくは知らないが,双方ともに,虫歯の発生メカニズムと同根の口腔内細菌が糖を分解する作用なのであろう.不快な酸味が残るので想像に難くない.
なので決して糖分の熱量を気にして避けているのではない.

私の記憶している限り,缶コーヒーのブラックを初めて見たのは,20年ほど前,ポッカ製だったように思う.
ちょうど私が珈琲に凝り始める直前の頃で,甘すぎるのは避けるようになった頃だった.
まだ,あらゆる技術が進んでいなかったり,世間の意識が低かったりということで,救いのないものだったことは覚えている.
そんな経過がありつつ10年少し前に上島珈琲からUCCブラックが発売になり,CMは一時期SANTANAの"BLACK MAGIC WOMAN"だったことがあったが,一貫してDEEP PURPLEの"BLACK NIGHT"がバックに流れている.演奏はDPでもSANTANAでもない新録音だが….
これを皮切りに本格的に各社ともに缶コーヒーのブラックが始まった.
珈琲を愉しむと言う面では程遠いものの,一社を除いてはとりつく島もないほど酷いものはない.
セルフコーヒースタンドはシアトル系の濃い味付け,缶コーヒーは無糖と正反対に進んでいることが奇妙な現象で面白いところである.

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2006年4月20日

最近,薬餌効果の記事が多いですな

緑茶・コーヒーに糖尿病予防効果 全国1万7千人調査

いくら,糖尿に効果ありと言われても,まだまだ,コーヒーに砂糖を入れる人が大半であろう.
前回の話題で触れたように,缶コーヒーですら無糖が増えつつあるものの,全体では砂糖入りが大半を占める.
入れる入れないは,別としても,訪問先などでコーヒーを出されても,ほぼ必ずソーサーには砂糖が乗っている.
エスプレッソは砂糖を入れるのが正当な愉しみ方で,砂糖ありきでナンボのものだそうである.
そういうバラツキ要素の除去があって初めて科学的な研究と言えると思うのだが.
カフェインの胃がんや心臓病因子としての疑いも晴れたわけではない.
AGE(終末糖化産物)と呼ばれるものも糖尿病の因子として最近注目されており,コーヒーにも含まれているそうである.
ということは,相反する効果をもつ成分が同居しており,やはりなんともいえない.
この種のニュースは,気にはなって一通りは読んでみるのだが,やっぱり嗜好品に薬餌効果を期待するのはちょっと違うという結論になるのはどれをとっても変わらない.

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2006年4月22日

アナログプレーヤー新調

DP-300F-SP.jpg
PS-LX350H.jpg
3月半ばにデノンからアナログレコード入門者から愛好者まで幅広い要求に応えるというコンセプトでフルオートレコードプレーヤーDP-300F(写真上)が発売された.
今まで,約20年間松下電器製のアナログプレーヤーを使ってきたが,カートリッジ交換はできるものの,ここ最近は特に物足りなさを感じていて,もう少しマシなアナログプレーヤーが欲しいと思っていたところへ2月にこのニュースが飛び込んできた.
で,店頭に並び始めて約一ヶ月の思案の後に購入を決意して,日本橋のオーディオ店へ出向いた.
DP-300Fの店頭表示価格は36,000円だったが,同じように陳列されていたSONY製のフルマニュアルプレーヤーPS-LX350H(写真下)が30,000円あまりであったので大いに迷った.
SONY製は,ターンテーブルの外縁にストロボが付いており,再生ピッチの微調整も可だったのである.
同じ買うなら少しでも本格的なものにしよう,アナログ盤を扱う限り手動作業が増えてもそれは問題ではないとは思ったのだが,結局,デノンにした.
決め手は,DP-300Fはフォノイコライザ内蔵で出力がPHONO/LINE両用だったからである.
手持ちのオーディオアンプだけのことを考えればフォノ出力だけで必要十分なのだが,オーディオキャプチャしてデジタル化することを考えると,PCに接続しなければならないのでライン出力できなければならない.
初めてトーンアームのカウンターウェイトを調整するプレーヤーを自分のものにできたことになる.使える状態に持って行く作業がなかなか楽しかった.
(使っていた松下製はサーボで針圧を自動調整していた)
盤を再生してみて,ロックといえども,デジタルオーディオ特有の耳障りなトゲがないアナログの耳触りの良さを実感している.
しかも仕様的に再生域が広がったので低音から高音までCDに全くひけを取らないと思う.
いや,実際にはむしろアナログ盤のほうがCDよりももともと幅広い音域の記録がされているのである.
何が違う,と明確に言葉で表現することはできないが,離散値(デジタル)と連続量(アナログ)の違いは感じることができる.

アナログ盤は100年以上の保存が実証されているが,通常仕様のCDやDVDといった光ディスクはアルミニウム記録面の酸化により15年以上経るとエラーが発生し始める.
(実際,所有しているCDで,オーディオ再生はできてもリッピングでエラーが発生する古いCDが出てきてしまっている.)
長い目で見るとアナログ盤のほうが保存性がよい.
私よりも少し上の人からは,DEEP PURPLEの『MACHINE HEAD』や『LIVE IN JAPAN』を擦り切れるまで聴き,さらにはヘッドシェルに1円硬貨を載せてまで針飛びを防いだと言う話も聞いたが,もはや,それ程まで聞き込むこともないので摩滅の心配はない.
最近,気分的に低調だった中古アナログ盤でのロック名盤収集がまた始まりそうな気配である.いや,ジャズまで広がるかも.

これまで使ってきた松下電器製でも1984年の購入当時,定価が29,800円だったと覚えがあるので,かなり安価で本格的といっても良いアナログプレーヤーが手に入れられる状況にあるといえる.
しかし,ELPレーザーターンテーブルが,一般のアナログファンが購入できるまでに値が下がることは期待できないものなのだろうか.
EUの鉛フリー化の動きを受けてアナログカセットデッキもなくなってしまうのではないかというニュースも入ってきている.

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