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アナログプレーヤー新調

DP-300F-SP.jpg
PS-LX350H.jpg
3月半ばにデノンからアナログレコード入門者から愛好者まで幅広い要求に応えるというコンセプトでフルオートレコードプレーヤーDP-300F(写真上)が発売された.
今まで,約20年間松下電器製のアナログプレーヤーを使ってきたが,カートリッジ交換はできるものの,ここ最近は特に物足りなさを感じていて,もう少しマシなアナログプレーヤーが欲しいと思っていたところへ2月にこのニュースが飛び込んできた.
で,店頭に並び始めて約一ヶ月の思案の後に購入を決意して,日本橋のオーディオ店へ出向いた.
DP-300Fの店頭表示価格は36,000円だったが,同じように陳列されていたSONY製のフルマニュアルプレーヤーPS-LX350H(写真下)が30,000円あまりであったので大いに迷った.
SONY製は,ターンテーブルの外縁にストロボが付いており,再生ピッチの微調整も可だったのである.
同じ買うなら少しでも本格的なものにしよう,アナログ盤を扱う限り手動作業が増えてもそれは問題ではないとは思ったのだが,結局,デノンにした.
決め手は,DP-300Fはフォノイコライザ内蔵で出力がPHONO/LINE両用だったからである.
手持ちのオーディオアンプだけのことを考えればフォノ出力だけで必要十分なのだが,オーディオキャプチャしてデジタル化することを考えると,PCに接続しなければならないのでライン出力できなければならない.
初めてトーンアームのカウンターウェイトを調整するプレーヤーを自分のものにできたことになる.使える状態に持って行く作業がなかなか楽しかった.
(使っていた松下製はサーボで針圧を自動調整していた)
盤を再生してみて,ロックといえども,デジタルオーディオ特有の耳障りなトゲがないアナログの耳触りの良さを実感している.
しかも仕様的に再生域が広がったので低音から高音までCDに全くひけを取らないと思う.
いや,実際にはむしろアナログ盤のほうがCDよりももともと幅広い音域の記録がされているのである.
何が違う,と明確に言葉で表現することはできないが,離散値(デジタル)と連続量(アナログ)の違いは感じることができる.

アナログ盤は100年以上の保存が実証されているが,通常仕様のCDやDVDといった光ディスクはアルミニウム記録面の酸化により15年以上経るとエラーが発生し始める.
(実際,所有しているCDで,オーディオ再生はできてもリッピングでエラーが発生する古いCDが出てきてしまっている.)
長い目で見るとアナログ盤のほうが保存性がよい.
私よりも少し上の人からは,DEEP PURPLEの『MACHINE HEAD』や『LIVE IN JAPAN』を擦り切れるまで聴き,さらにはヘッドシェルに1円硬貨を載せてまで針飛びを防いだと言う話も聞いたが,もはや,それ程まで聞き込むこともないので摩滅の心配はない.
最近,気分的に低調だった中古アナログ盤でのロック名盤収集がまた始まりそうな気配である.いや,ジャズまで広がるかも.

これまで使ってきた松下電器製でも1984年の購入当時,定価が29,800円だったと覚えがあるので,かなり安価で本格的といっても良いアナログプレーヤーが手に入れられる状況にあるといえる.
しかし,ELPレーザーターンテーブルが,一般のアナログファンが購入できるまでに値が下がることは期待できないものなのだろうか.
EUの鉛フリー化の動きを受けてアナログカセットデッキもなくなってしまうのではないかというニュースも入ってきている.

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2006年4月22日 19:24に投稿されたエントリーのページです。

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