いくら,糖尿に効果ありと言われても,まだまだ,コーヒーに砂糖を入れる人が大半であろう.
前回の話題で触れたように,缶コーヒーですら無糖が増えつつあるものの,全体では砂糖入りが大半を占める.
入れる入れないは,別としても,訪問先などでコーヒーを出されても,ほぼ必ずソーサーには砂糖が乗っている.
エスプレッソは砂糖を入れるのが正当な愉しみ方で,砂糖ありきでナンボのものだそうである.
そういうバラツキ要素の除去があって初めて科学的な研究と言えると思うのだが.
カフェインの胃がんや心臓病因子としての疑いも晴れたわけではない.
AGE(終末糖化産物)と呼ばれるものも糖尿病の因子として最近注目されており,コーヒーにも含まれているそうである.
ということは,相反する効果をもつ成分が同居しており,やはりなんともいえない.
この種のニュースは,気にはなって一通りは読んでみるのだが,やっぱり嗜好品に薬餌効果を期待するのはちょっと違うという結論になるのはどれをとっても変わらない.
ニュース本文
2006年04月20日00時56分
緑茶やコーヒーを多く飲む人は糖尿病になりにくい――。こんな結果が全国約1万7000人の追跡調査からわかった。コーヒーの糖尿病予防効果は欧米などの研究で指摘されていたが、今回、緑茶の効果も明らかになった。大阪大の磯博康教授(公衆衛生学)らが、18日付の米国内科学会の専門誌で発表した。
文部科学省の研究費による大規模調査に協力した40~65歳の男女で、糖尿病やがん、心臓病になっていなかった1万7413人を調べた。5年間に、このうち444人が糖尿病を発症した。
緑茶を1日6杯以上飲む人は週1杯未満の人に比べて糖尿病の発症リスクが33%減っていた。コーヒーを1日3杯以上飲む人も、週1杯未満の人に比べ42%減だった。
さらに身長と体重から肥満と判定される人でも、コーヒーや緑茶などによるカフェイン摂取量が多い人は、発症リスクが大きく減っていた。
研究グループによると、緑茶やコーヒーなどが含む抗酸化物質には、糖尿病につながるインスリン抵抗性(インスリンが効きにくい状態)を改善する効果が知られている。また、カフェインにも脂肪燃焼を促すなどの効果があるという。