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ICカード乗車券

美味しい焼肉店が並ぶことで有名な鶴橋駅で,近鉄とJR大阪環状線を乗り換えて通勤している.
JR西日本のFeliCaを利用した乗車券ICOCAは2003年より運用が開始され,関西私鉄と京阪神地下鉄で組織される,スルッとKANSAI協議会のFeliCa乗車券PiTaPaとも2006年に相互利用できるようになった.
さらには,この4月から近鉄線もPiTaPaに対応した.
ICOCAは運用当初より定期券も用意されていたが,PiTaPaは鉄道会社によりまちまちである.
ICOCAのプリペイド決済に対して,PiTaPaはポストペイでクレジット連動が基本である.乗車回数によって割引率を変動させるための手法で定期券が設定されていない鉄道会社が多い.

そろそろ通勤定期券の期限が切れる頃なので,FeliCaを利用した定期に切り替えようとJR鶴橋駅窓口でICOCAの連絡定期券を申し込んだ.
「近鉄線は磁気定期で買ってください」
その場で定期券の購入はやめ,少し考えることにした.

ほとんどの連絡定期券というのは,2社以上にまたがる場合に発券を一枚で済ませるだけで,改札口の通過手続きとしては,乗換え時には一旦改札口を出て,乗り継ぎ先の改札に改めて入るという,乗換え時に2度改札を通る必要があるのがほとんどではないだろうか.
鶴橋駅のJR-近鉄の連絡改札はそうではない.どちらか一方の改札を出ると同時に他方の改札に入っているのである.改札口の通過は一度だけ.
したがって,連絡乗車券が絶大なるメリットを発揮する.ところが現状では連絡定期券は磁気のものしかない.
FeliCaを使おうとすると2枚に分けなければならず,なおかつ双方FeliCaにはできない,磁気カードを投入した後にFeliCaをかざすという二段階の動作が必要になる.
せっかく改札が一つなのに乗車券が2枚必要という矛盾したことが起こる.
ならば従来どおりの磁気定期券で1枚とするほうが合理的である.

近鉄が「スルッとKANSAI」に加盟する前からJR-近鉄間で直接自動改札機に投入できる連絡プリペイドカード「Jスルーカード」があり,それ以前は近鉄の「パールカード」,JRの「オレンジカード」の2枚が必要だったのが「Jスルーカード」1枚で済むようになっていた.
「Jスルーカード」は鶴橋駅連絡改札のためのプリペイドカードと言っても過言ではない.
しかし,今のこの状態は明らかに逆行している.鶴橋駅の連絡改札の利便性が全く損なわれているように思えてならない.
朝,近鉄側から大阪環状線に乗り換えるときにはそれほど思わないが,帰りに大阪環状線側から近鉄への改札通過が非常に滞るのである.
定期以外の乗車券では,本来ポストペイのPiTaPaに料金をチャージしておけば,JRもPiTaPaで乗車できるし,ICOCAはもともとプリペイドなのでその逆に難はない.

朝夕の利用者は通勤通学が圧倒的に多いはずで,大方が定期券利用であろう.
FeliCaの処理速度を強調し,絶対数を普及させたいのであれば,まず,ICOCAでもPiTaPaでもどちらでも良い,連絡定期の設定が一番の早道である.

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2007年7月14日 19:20に投稿されたエントリーのページです。

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