最近,私が買い求める国内アーティストのCDは,意識はしていないのに,ほぼ必ずといってよいほどインディペンデント・レーベルのものになってしまっている.
日本におけるヘヴィメタル黎明期から活躍するMARINOの大谷令文が2006年4月発表したソロアルバムである.
日本のヘヴィメタルというと米英でそれぞれ人気を博したLOUDNESSとVOW WOW,そしてコマーシャルな路線で売ったEARTH SHAKERと聖飢魔IIがよく知られたところである.
偏見以外の何者でもないが,私自身もこれら以外は,どうもアンダーグラウンドな印象を持ってしまっていて手が出なかった.
聴いてはいなくてももちろんMARINOも大谷令文も知っている.
そんな中,偶然YoutubeでMARINOのライブ映像を見た.同時に大谷令文の演奏も初めて見たことになる.
MARINO自体は申し訳ないがヘヴィメタルと日本語詞との間に違和感を抱いてしまっているのだが,思いのほか彼の演奏が気に入ったのである.
そんなこんなで,この『RAVEN EYES II』である.
実は,このアルバムの一番の目当ては人見元基である.もちろん大谷令文の演奏が気に入ったことが購入の動機ではある.
最近,大谷令文と人見元基は一緒に演奏することが多いようである.
江戸屋百歌撰シリーズの1997年版『丑-This is LOVE』にはHALKO(桑名晴子)&GENKI(人見元基)で「Sound of Ground」という曲が収録されているが,バッキングは大谷令文,高橋亮,ロジャー高橋の令文グループである.
そして,NHK教育のむしまるQという番組ではGENKIで「ZOUGAME」(作曲に難波弘之!)をはじめとして何曲かやっていた,子供向けの音楽番組でアニメーションもいかにもなものだが,ヴォーカルもサウンドも最初期のVOW WOWのそれを彷彿とさせる.
こ「ZOUGAME」でも大谷令文が指が飛ばんばかりの速弾きを披露している.
“ストラトキャスターの魔術師”の異名をとっているが,どうも昔から私にとってはJOHN SYKESと同様に黒のLPカスタムの印象が強い.