英語で「日の丸」である.
トリノ・オリンピックがあり,トリノ・パラリンピックがあり,各冬季スポーツの世界杯が行われた.
そしてWBCが開催され,日本チームの優勝で幕を閉じた.
同時に卒業式の季節である.またぞろ,新聞の端々に国旗・国歌の掲揚や斉唱についての是非の非難が書かれている.
スポーツの大きな国際大会があると大いにナショナリズムが昂揚されるものである.特にWBCでは誤審騒ぎが拍車をかけた.
オリンピックにしろ,WBCにしろ,試合中継や選手へのインタビュー等でしきりと「日の丸を背負って云々」という言葉が聞かれた.
サッカー世界杯でも言われるであろう.
卒業式での日の丸・君が代の問題になると目くじらたてるのに,なぜ,スポーツの国際大会で日の丸掲揚・君が代斉唱となると何の非難もされないのか.
非難する人々は,必ずといって良いほど左翼系である.
帝国憲法下で軍部が日の丸と君が代のもとに過ちを犯したことは確かにそうだろう.
しかし,考えてみて欲しい.
かつての共産・社会主義国家は自国の国旗を赤地にしていることが多かったり,共産主義者のことを侮蔑的に“アカ”と呼んだりするが,そもそも共産主義国家建設が最初に実行に移されたロシア革命で打倒されたロシア皇帝のシンボルカラーが赤色なのである.
すなわちソビエト共産党が仇敵である帝政ロシアのシンボルカラーを拝借したことになる.新たな道を歩もうと全否定して別に作ったのではないのである.
ならば,同じ左翼の思想を持っているのならば親玉に倣って日の丸・君が代に対しても解釈を新たにして平和のシンボルとして掲げようという,柔軟な考えは出てこないものだろうか.
もともと日の丸というのは薩摩藩が船の識別用に掲げたのが最初である.
そして君が代の「君」は決して君主を指すのでなく現代語と同じく“君=伴侶”で恋歌なのである.
このエントリーの題名を「SHOW THE FLAG」と「日の丸を背負う」をかけて「背負(しょ)う・ザ・フラッグ」にしようかと考えたが,こんな駄洒落は内容にそぐわないと思ったのでやめた.