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あくまで一説

カナダ・トロント大などの研究チームが,遺伝子の違いによってはコーヒーが心筋梗塞を引き起こしやすくなるのではないか.
という論文を米医師会雑誌に発表したというニュースがあった.
遺伝子の酵素CYP1A2というものが関係しているらしいのだが,対立遺伝子の問題で突然変異でカフェインを分解する酵素を分泌できなくなってしまう遺伝子が優性になってしまうという.
これが体の中で起きてしまうと,1日にコーヒーを2杯飲んだだけで心筋梗塞での危険性が大きく高まるというもの.
将来的にはそうした遺伝子のタイプ別に食事指導の必要性があると言われているようである.
今まで提出されていた論文では心臓疾患系の病気にコーヒーは無関係とされているものがほとんどだったので新しい見解だと言えるようである.
要は遺伝子がカフェインを分解できるかどうかということで,コスタリカで行われた実験では,健康な2000人の内,半数はこのカフェイン分解が遅い遺伝子を持っているそうである.

以前,コーヒーが心筋梗塞等の心臓疾患と因果関係があると言われた時期があった.
研究調査がすすむとコーヒーそのものが悪いのではなく,紙フィルターが塩素系漂白されていたからだと結論づけられた.
現在は,紙フィルターも無漂白だったり,酸素漂白されている.
何にせよ,コーヒーの構成成分は未だに未解明の部分も多いのである.
クロロゲン酸というポリフェノールが良いと最近は騒がれて,その含有量を2倍に増やした缶コーヒーも出てきているが,いくら体に良い成分であろうとクロロゲン酸は雑味成分の代表である.
常に主張していることであるが,珈琲というのは嗜好品である.美味しく喫めればそれで十分である.
過度の摂取はどちらにしろ控えるべきで,逆に健康のためになど飲用するものではない.

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2006年3月28日 19:32に投稿されたエントリーのページです。

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