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もうちっとはマシな人だと思ったが

 長野県知事,田中康夫氏.

 長野県を信州県に変えようとしているとか.
文学者とは思えない馬鹿げたことを言い出すものだ.

 “信州”とは,“信濃の国”の略式表現であり,州=国で同義でさらにいうと現在の用い方では州と県も同義であると言えよう.
例えば,陸奥は奥州と言うし,出羽は羽州,尾張は尾州,三河は三州,和泉は泉州である.
早い話が二重表現である.敢えて言うなら信濃県だろうが.
ということは,“信州”という言葉に馴染み云々という理由付けは成り立たないわけである.

 なんでこのような基本的なことに気が付いて指摘しないのか,マスコミ.
特に“正しい日本語”の啓蒙者を自ら標榜するNHKこと日本放送協会も底が知れている.

 道州制をにらんだ,ともっともらしいことを言っているが,
それ以前に,現在の都道府県の行政区画よりも,かつての国の区画の方が気候風土から合理的なのではないか?
地方行政とは気候風土・土地柄に合わせたきめ細やかな住民生活に対応するものだからである.

 例えば,現在の三重県.近畿地方に属するのか東海地方に属するのかという曖昧な点がある.
経済圏と行政圏で見解が異なり,また,気象学的には,一県が3つに分かれるらしい.

 交通機関,情報網が発達したからといっても,
やはり,地理的な山や川の存在は大きく人の心に影響するもので,決して無視をすることはできない.

 信州県への改称案,長野県民は本当のところ,どう思っているのか?

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2004年1月29日 18:39に投稿されたエントリーのページです。

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