通勤・通学途上の満員電車で,文庫本すら広げられないという経験は,都市部を通過する通勤・通学経路を利用の方は誰でもお持ちだろう.
そうした中では,無理な姿勢を余儀なくされていることもあって,例え10分くらいの時間でも非常に長く感じられる.
そういうときに気を紛らわせてくれるのが車内吊り広告である.
現在の私の通勤事情は,間にJR大阪環状線を挟んだ2回乗り換えというものである.しかし,その大阪環状線がクセモノなのである.
車内吊り広告が一両まるごと同じということがしばしばある.
普通の中吊り広告は,雑誌や百貨店の広告が多い.これらは文字数がそこそこあって,一言一句すべて読むのには案外と時間を要する.
ところが一両丸ごと同一広告は,傾向がハッキリあって,決まってどこかの国の観光局や,国内の観光連盟のものなのである.
観光広告は大抵が,有名な風景を強調するものなので,風景写真と短いキャッチコピーのみ.非常に単調である.
ものの30秒で見飽きる.
拷問といっても過言ではない.
JR西日本は,乗客のことを考えていない.広告主もかえって悪い印象を与えていることに気づいているのだろうか.
京阪電車で以前あったという,某菓子メーカーの吊り広告一色なら大歓迎であるが…(笑).