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責任者出てこいッ!

この国はつまらない誤謬が多すぎる.
ここ何年もすっきりしない気持ち悪いことがある.

小数点の意味で"カンマ"と言うことである.小数点ならば"ポイント"だろうが.
カンマは桁区切りで全く意味が違う.
こんなに定着してしまっていまさら変えようが無い,しかも非常に恥ずかしい間違いをいったいどこの誰がやらかしたのか.

同じ記号を指して言う言葉に"ドットコム"という言葉もある.これはホントに正しいのだろうか.
ドットは略式乗算記号に使う,"・"であって決して"."ではないと思うのだが.
コンピュータの事実的基準を作り続けてきた合衆国のシリコンバレーではどう言い表しているのであろうか.
実際に耳にしてきた方,教えていただきたい.非常に興味がある.それを確かめるまで得心いかない.
また,コンピュータ関連であるならば,もうひとつ,"ホームページ"これは明らかにおかしい.
正しくはWEBサイトである.ホームページとはブラウザソフトを起動したときに最初に表示するように設定するページ,あるいはWEBサイトのトップページのことである.
ホームという言葉は拠点という意味を持っている.
これを知っていれば,日本で一般的に使われているホームページの意味が誤りであることがすぐにわかるだろう.
私は実際に口にしたり,書き表したりする場合にはWEBサイトまたはサイトと表現しているのは気付かれているだろうか.

こういうことを挙げはじめれば,枚挙に暇が無いのであるが,さらに具体例を挙げてみる.

レコードという言葉を聞いてアナログ・レコードと直結して連想する方に問いたい.
録音することを横文字あるいは片仮名で表現すると何と言いますか?なぜ,レコード会社はCD会社と一般名称を変更しなかったのですか?と.
(本来はレコードという言葉もおかしくて,フォノグラフ[phonograph]のはずなのだが)
もう少し発展させて,ビデオ=磁気テープメディアのみを指すのですか?DVD-Videoはビデオではないのですか?DVD-Audioは何と呼ぶのですか?と問いたい.
「ビデオとDVD」という広告文句をよく目にするのである.少し考えるとトンチンカンな表現である.
CDにしろDVDにしろ,12cm光ディスクのデジタル多用途記録媒体であって決して音声のみとか映像のみとか特定の用途に供される媒体ではない.
Compact Discであり,Digital Versatile Disk(Digital Video Diskではない!)というメディアの商標である.
フォノグラフは音声のみ,レーザーディスクは主として映像という経緯は確かに過去にはあった.
よく考えてもらいたい,「CDを聴く」「DVDを観る」という表現は実はかなりトンチンカンな言葉づかいであるのはお分かりだろうか.
写真を見るときに「ブローニーを見る」「35mmを見る」「APSを見る」あるいは「印画紙を見る」と言っているのと同じなのである.
誰がこんなことを言う?

そもそもの間違いは権威のあるヤツが最初に何の考えも無しに言ってしまうのが始まりである.
大衆は流されやすいものなのだから,十分にその自らの影響力を考えてから,言葉を発してもらいたいものである.

最初に誤謬を植え付けた不届き者!そこへなおれ!!成敗してくれる!!!

補足1)後に幸商店店主の幸さんに,ニューヨークで"dot"と発音されているのを聞いたということを教えて頂きました."ドット・コム"という表現は正しいそうです.ご指摘ありがとうございます.
補足2)同様に,米国人の著名な技術者の講演を聴く機会があり,米国の鉄骨設計安全基準についてインターネット上で公開している旨の紹介がありました.ここでは,"WEB Site"という表現はされていたものの,一言も"Homepage"という言葉は発せられておりませんでした.
補足3)英語圏では,桁区切りで「,」小数点では「.」を用いており,その他多数の国では小数点の意味で「,」を用いているそうです.日本では英語式の表記を用いているのにもかかわらず,小数点を"カンマ"と言い表すことが正しくないというのが筆者の意見です.おそらく,第二次大戦後,表記は英米式に倣い,発音はそれ以前に手本としていた独語式が残っていたのではないでしょうか.

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2002年3月28日 12:35に投稿されたエントリーのページです。

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