名曲
ロックは流行歌である.このことには誰も依存は無いだろう.しかし,残るべくして残る名曲は数多ある.
The Beatlesにしろ,The Rolling Stonesにしろ多くの曲が名曲として多くの人に記憶されている.
ラジオからも頻繁に聞こえてくる.オンタイムの曲ではないのに,だ.
他にもLed Zepplinの「Stairway to the Heaven」や,Grand Funk Railroadの「We're an American Band」,
The Doobie Brothersの「Long Train Runnin'」などは特によく聴く事が出来る.
しかし,日本国内のロックでも名曲と呼ばれている曲も数多くあるはずだが,ほとんどラジオから流れることは無い.
例えば私の敬愛するチャーの「SMOKY」.
雑誌等で日本ロック史云々の特集があると必ず取り上げられる,日本人離れしたリズム感とスピード感のある全英詞の名曲である.
シングルにはならなかったが,コンサートでは定番のチャーの代名詞とも呼べる曲だ.しかしラジオで流されることはあまり無い.
昨今,チャートを駆け上がる曲といえば,ドラマやCMとのタイアップ曲ばかり.ごくまれに曲の魅力だけでじわじわと浸透してくる曲もあるが.
クリスマスソングの定番となっている山下達郎の「クリスマスイブ」ですら,タイアップが長年に渡るヒットのきっかけである.
名曲には違いないが,私の印象では山下達郎は冬を歌う人ではない.夏を歌う人である.
ラジオから聞こえるのは,そのときの最新チャート曲のみ.いかに作品を軽んじて浪費していることか.
このことにレコード会社もリスナーも気付いているのだろうか.
本当に聴く耳をもった音楽ファンが少なくなった証左なのだろう.
中古レコード店に行くと良くわかる.同じCDが数多く並んでいる.すぐ飽きられて処分されたCDたち.
かなり高価な限定発売のボックスものも少なくない.そのなれの果てが中古店に大量入荷なのである.
レンタル店に同じ物が何枚も並ぶようなToo Muchなものには興味は湧かない.
予定調和で聴いていて発見もスリルも無いからだ.