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砂糖なしでは喫めない珈琲

 私と喫茶店などに一緒に入った方はご存知であろうが,珈琲紅茶問わず,砂糖は入れずに楽しむことにしている.
ミュンヒやランブルの非常に濃い珈琲すらブラックで通してしまう.
 家で本物のカカオパウダーを使ったココアを淹れるときにさえ,砂糖は使用しない.
そんな私がかつて,砂糖なしでは喫むことができなかった珈琲があった.

 大阪は心斎橋より東へ二筋行った相合橋筋にある「丸福」という店である.
大阪では,一,二を争う歴史の老舗である.
日本の大衆珈琲黎明期にできた店なので,砂糖とミルクをたっぷり入れて楽しむのが正しい楽しみ方なのである.

 ところが偶然入ったときは私が珈琲に凝り始めたころで,イキがって無理してブラックで喫むようにしていた.
この店は,普通の喫茶店のようにシュガーポットが各テーブルにあるわけではない.
丸福の珈琲は最初から角砂糖が2個ついてくるのである.
 最初はそれを無用と思っていたが,苦いことまるで炭汁のようで喫するものではなく,一個入れてみた.
しかし,まだ喫めない.結局2個入れて,さらにミルク(フレッシュクリームではない)も入れないと喫めなかった.

 十年以上も前の話で,今は私の口が苦味に耐えられるようになっているか,
店がブラックで喫めるように味を変えているかどうか,というとなんともいえないが,
やはり,意地は張らずに素直に店の意図に従うほうがおいしく楽しめる.

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2002年1月14日 05:21に投稿されたエントリーのページです。

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