じみへんさんのブログを拝読して,紙ジャケットで復刻されたことを知り,早速購入に走った次第である.
数年前には,「WOMAN」「六本木心中」などがカラオケの定番曲としてロングセラーを続ける中,この作品は廃盤状態にあり,CDは熱心なチャーファンの間で数万円で取引されていたという.
私は,当時に近所の中古レコード店にてアナログ盤を1600円で入手している.
よく,紙ジャケットCDはLPのミニチュア,などといわれるが,写真左の当時のLPと今回の復刻CDのジャケットを見比べていただければわかるように100%再現できていない.
この作品は帯が特異なのである.通常はジャケット左側に文字通り帯のように巻いてあるのだが,本作品の帯は写真右上のように中ジャケットとつながっており,中ジャケットを折り返してあって,写真左のようにジャケット右側に帯があるような格好に映る.
復刻CDは通常の紙ジャケと同様に“帯”ではなく“キャップ”となっている.
しかも,目を凝らしてみてみると,復刻CDのジャケット,キャップともに原版から起こしたものではなく,コピーのようである.
CDのレーベル面はLP盤のレーベルを模した形となっている.
さて,中身であるが,チャーのプロデュースであり,シングル曲以外のほとんどの曲がPINK CLOUDの演奏でバンドサウンドはほとんど『KUT KLOUD』と変わらないので,私のようなチャーファンが聴くと,どうしてもPINK CLOUDの作品にAnn Lewisがゲストヴォーカルに入ったように聞こえてしまう.
名義こそAnn Lewisのソロであるが,Ann Lewis with PINK CLOUDあるいはJohnny, Louis, Char & Annとしたほうがよいほどなのである.
チャーのデビューシングルである「NAVY BLUE」も収録されており,1988年の渋谷公会堂の実況盤『PSYCHE 1988』でもこのデュエットが再現されている.
チャーももともと色気のある声の持ち主であるが,Ann Lewisの声がこの曲の中で絡むとよりSEXYな印象が強くなる.
タイトルが,思い付き→重い月→HEAVY MOONとまるで上方落語の大喜利のように決まったのは有名な話である.