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気持ちはあれど

私は,比較的献血に行くことが多いことはたびたび書いている.
私の余剰血液を必要な方に使ってくださいなどと,自己犠牲や奉仕の精神は全くない.
何ヶ月かに一回の血液検査のつもりで,その検査の代償を血液で支払っているような恰好かもしれない.
それで血液を必要とされる方に利用していただければそれでよいという程度のものである.
無料で飲物も取り放題であるし,気軽に行っている.

一方,最近,芸能人でも白血病を発病する人がよく見受けられる.
骨髄性白血病の最も有効な治療法は骨髄移植である.
公共広告機構でもPRされているとおり,骨髄液の型が合う確率は親子でも兄弟でも25%であるので,多数のドナー登録を呼びかけている.
自分の骨髄の型を知る上でもドナー登録しておいても良いかなと考えたことはあった.
しかし,ドキュメンタリー番組で見たのだと思うが,ドナーから骨髄液を採取する映像がショッキングだった.
1ヶ月前に自らの輸血用の血液を採取した後,骨髄液採取には数日の入院を要し,全身麻酔をする.
骨髄液を採取するために腰に杭のような注射針をハンマーでガンガンと打ち込むのである.
その手術に関する提供者のリスクが献血と比べると桁違いに高いのである.医療事故が起こると下半身不随になる.
その映像を見てから10年は経過したと思うが,恐らく採取方法はほとんど変わっていないと思われる.
危険性もさほど変わっていないだろう.
もちろん,注射針を身体に刺すわけであるから,献血ですら感染症その他のリスクが多少はある.
それこそ,献血レベルにまで危険性を下げなければ,ごく近い家族などに骨髄液を提供する以外は,安心してドナーにはなれない.
白血病に対する最も有効な治療法で,多数の患者が移植を待っているとしても,だ.

もし,危険性が明らかに下がり,献血レベルに下がっているならば,お知らせいただきたい.
迷わず骨髄バンクに登録したいと思う.

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コメント (0)

ともにゃん:

骨髄バンク、私は登録できません。
と言うのも、輸血を受けたのでできないのです。
献血も然りです。

でもね、3年前なんですよ。
感染症って、1年も経てば分かるんじゃないのかな~。
入院中は毎日血液検査してたし、退院後も血液検査したし、異常はないんですけどね。

そこんとこ、どうなんでしょう?
アメリカでは、輸血を受けて1年経てば献血できるらしいですが。
日本はどうして、いつまで経ってもできないんでしょう? ヘンなの。

このままじゃ、献血できる人がいなくなっちゃうと思うんですが…。

あ、骨髄バンクですが、移植は今でもリスクが高いように思われます。

推進財団のサイト
http://www.jmdp.or.jp/index.html

骨髄バンクドナーの輪というサイトもあります。
http://www.donor-no-wa.com/

登録できるならば、登録したいですけど…。
今は、「臓器提供意思表示カード」を持つぐらいしかできないかな。
(お財布に入れてます)

KenGO!:

あまり詳しくは知らないですけど,1年どころの潜伏期間では収まらない感染症も結構あると思います.
少なくとも5年はおかないとだめなんじゃないでしょうか.
細菌やウィルスが病原体ではないですが,ここ最近問題になっているクロイツフェルトヤコブ病は,潜伏期間が10~30年ということですし.
血液供給が危機的状況にあるのは,確かなことで,大手術の時は自己輸血が多くなってるらしいですね.それこそ感染症や拒絶反応の心配もないですし.

とにかく,骨髄液採取術の映像はドラキュラ伯爵に木杭を打ち込むようで衝撃でした.
骨髄バンクが仲介する場合には,基本的に提供者と被提供者は対面しないのが原則でしょ.
見ず知らずの人のためにその後の人生を車椅子で過ごさなければならないかも知れない危険を冒すという,そこまでの勇気は出せないです.

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2005年7月19日 19:27に投稿されたエントリーのページです。

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