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怒怒怒

 渋谷の東急ハンズに行った.
台所用品のフロアで3万円と高価な焙煎から抽出まで一貫でできるコーヒーメーカーのデモをやっていた.
いつもの"偵察"として試飲してみた.
当然ながら,感想を求められるが,嘘でも「美味しい」とでも言って置けばよかったのだが,
率直に
「一口目はいいけど,それ以降がねえ....」
と言ってしまった.嗚呼,後悔先に立たず.
こともあろうに言うに事欠いてデモのおっさんが口にした言葉が,「それはコーヒーのほんとの味を知らないんだよ.」
それでカチン-☆とキたが所詮は実演販売のデモンストレーターに過ぎないおっさんに言われたことにムキになっては『喧喧囂囂-Rock'n Cafe-』の主宰者=KenGO!の名が廃る.
「そういう風に言われるとムカッとするんやけど....確かに普通のコーヒーメーカーよりは格段にいいけど,細かいこと言うといろいろとね.」
と,おっさんをキッと睨み付けてムカッ腹を抑え込みつつ,低く冷たく言い捨ててその場を後にした.
珈琲について語りだすと,長くなって面倒なことになるのが自分で重々わかっていたからである.

 いつも機会があれば述べているように,二口,三口と進めていくにつれて苦味に慣れて,甘味が出てくるのが良い珈琲である.嫌味が出てくるなどは,評価にも値しない.

実際には腹わたは煮え繰り返っていたのである.どういうことを考えていたかと言うと,

「誰に向こうて言うとんじゃ,ボケ!鼻輪通して紐で銀座まで引き摺っていって,ランブルのマスターに向かって同じこと言わしたろか,カスがッ!!」

という非常に上品で格調高い,やんごとなきセリフが喉元まで上がってきていたのである.

 一般層の珈琲に対する意識の低さとはこんなもんかと改めて思い知らされた出来事である.SBが流行るのも無理からぬことかもしれない.
 当サイトを御覧の皆様方には,SBのキャラメルモカやラテが美味しいと思っていてもらっても一向に構わないが,ベースは低級な焦げ豆のダシの炭汁に過ぎないことは重々,意識しておいて頂きたいものである.

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2002年1月19日 23:08に投稿されたエントリーのページです。

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