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2004年6月 アーカイブ

2004年6月18日

似て非なるもの

 最近は,宴会の2次会などで有無を言わさずカラオケにということがなくなったので,筆者としては,ホッとしている.
音楽は好きなのは勿論であるが,カラオケは好きになれない.
連れて行かれると,とりあえず歌うし,決して下手ではないほうなのでカラオケ嫌いであることをなかなか信じてもらえないが,システムが嫌いなのである.
 特にカラオケボックスやカラオケルームは嫌いである.普段から顔を合わせている手馴れた連中に歌を披露して新鮮なわけがない.
むしろ,バーなどで知らない人が混じっているほうがスリルがあって,まだマシである.
 最近は,どうかわからないが,筆者が学生の頃によく耳にした話が,
カラオケで歌うために,買うかレンタル等で音源を入手してきて聞いて歌を覚える,というものである.
熱心な音楽ファンとしては,その態度は音楽が本当に好きなのか?と問い詰めたくなるような気分になる.
流行っている歌を知っているんだぞ,と見栄を張りたいのか,本当にその歌が好きなのか怪しいものである.
好きだからその歌を歌いたいというのと,カラオケで披露したいがためにその歌を練習するのでは,雲泥の差があると思う.
筆者の場合には,昔からその歌が好きで曲目リストに辛うじてあるから仕方なく歌える曲,くらいの位置づけでしかない.
カラオケのレパートリーを広げるためだけに,好きでもない,すぐに飽きるような流行り歌を聴きたくはない.
 最近は,通信なのでとんでもないマニアックな曲があったりしておもしろいとは思うのだが,
そんな曲に限ってカラオケ向けではないために興ざめしてしまう.
それに,筆者は,なまじ人前で楽器を持って歌った経験があるために,カラオケで歌うと声が大きすぎて伴奏が掻き消されてしまうのである.

 バンドを組んでいて,複数の人間が集まると音楽の好みが微妙に相互に異なってくるから,
課題曲を演奏するために初めて聴いて練習するという状況が生じることは必然としてある.
 友人が言っていた,「カラオケは自慰行為で,バンドは性交渉だ」と.ある意味的を射た言葉だと思う.
 しかしながら,機械に合わせるのでなく自分の演奏で自分のペースで歌う,であるとか,
バンド演奏が生み出すグルーヴや高揚感などはカラオケでは決して得られないものである.
カラオケで披露するためだけに本当は好きでもない曲を聴くのとは,似ていながら実のところ全く異なるように思えてならない.

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