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2003年9月 アーカイブ

2003年9月24日

路頭に迷う

珈琲豆を調達していた,珈琲卸商の田代珈琲の自宅近くの支店が閉店.
スーパーで売ってるような,メーカー製の珈琲豆じゃ,同じ値段でも話にならないくらいの劣悪品.
隣駅高架下にある珈琲豆の煎り売りの店でも買ってみたことはあるが,今ひとつ….
さて,どうすればいいものやら.

2003年9月26日

アナログとデジタル

 以前にも同じようなテーマで書いたことがあるが,書き尽くせていないので,再び俎上に載せる.
念のために断っておくが,私はデジタルを否定しているのではない.
現時点では,まだまだアナログに近づくための努力が懸命になされている段階であり,
性急にアナログをデジタルに置き換えるべきではないことを言いたいのである.

 よく,パソコンを扱うのを苦手な人が自らを自嘲的に「自分はアナログ人間だから…」などと言ったりするが,
デジタル技術=先進,アナログ技術=時代遅れ.などとお思いの方が多いのではないだろうか.
大きな間違いである.
アナログ技術は完熟した技術であり,デジタル技術は発展途上のまだまだ不完全な技術なのである.
その証拠に,情報媒体が次々に開発され,登場している.フロッピー・ディスクに始まり,CD,DVD,Bru-Ray,….

 アナログ=物理学的,デジタル=数学的と換言できるかもしれない.
機械等の電気制御でアナログというと,電圧変化を使って制御している.デジタル制御はそれを数値化して,論理的に制御している.
どちらが誤動作が多く発生するかという問題は状況にもよるので別にして,融通が利くのはアナログ方式である.
 我々の周囲の森羅万象の事象はすべてアナログの世界である.物差しとしての数値化はあるが,数値そのものが出来事を司っているわけではない.
 例えば,同じように数式による計算をする場合でも,物理的な計算を行う場合と数学的な計算を行う場合では,手続きが違う.
10を3で除した場合,3.3333…となるが,物理計算としての考え方であれば,便宜上結果に影響のない桁で丸めて3.33として扱うことができるが,
数学的な計算では,3.33としてしまうと3を乗じても9.99で10とは0.01も隔たった数値が返されてしまう結果となる.
しかし,どちらの結果も正しいのである.

 だが,日常のことを表現するには,どちらが正しいか?
大抵のことは,誤差吸収されてしまう.厳格にしてしまうとキリが無いからである.しかもアナログ的誤差というのは,限りなく真値に近い誤差である.
対して,デジタルの場合には,そのキリの無さを吸収するために分解能という考えを用いる.ところが妥協点を見つけるための判断というのが非常に難しい.
ハッキリと白黒が線引きされてしまうからである.
そこで,登場したのが,ひと頃,世間を賑わせた“ファジー理論”である.
「曖昧さを取り入れたデジタル制御理論」ということで非常に画期的なことと思われがちだが,何のことはない.分解能を10倍なり100倍に向上させただけである.
これもデジタル的論理展開を以てアナログに近づける努力をした結果である.


このように考えると真の意味でのアナログ人間とは,広い度量を持った正しい判断を下せる人のことを指し,
デジタル人間とは,融通の利かない,トラブルに非常に弱い人であるとも言えると思うのだが.


決してアナログ=アナクロではないのである.
そして,少なくとも現時点では,デジタルはアナログの補助にしかなり得ない.
さらにどこまでデジタルが発展しようが,最後に判断を下すのはアナログ活動しかできない人間なのである.

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