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表と裏

 昨今,何かと話題の日本海であるが,その日本海側のことを"裏日本"と表現することがある.
山陽と山陰.これは分からないではない.太陽は南から照るので,日なた側と日陰側ということは言えるだろう.
だが,"裏"というと何やら正規の物ではない,後ろめたい印象がつきまとう.

 確かに,現在は,東京湾~東海~大阪湾~北九州が太平洋ベルト地帯と呼ばれて,工業・経済で大きな役割を担っているが,それでも北九州は日本海側に位置している.

 しかし,なぜ,日本海側が"裏"なのか?なんとも日本海側に住んでいる人々にとっては失礼な話ではないか.
古来,文化は中国大陸~朝鮮半島を通って日本にもたらされた.
ということは,日本海側は実際には,"表"玄関ではないのか.
太宰府も,西からの侵攻に備えて設置された役所である.

 誰が言い出した言葉かは知らないが,おおよそ,その指されている地域の人たちを意識して考え出された言葉とは思えない.
中央から見た差別的侮蔑的印象が,具体的に言葉に表れた悪意を含んだものとついつい解釈してしまう.

 小さなことでも,その言葉が含む意味について意識しながら使うように心掛けたいものである.

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2002年9月 8日 20:15に投稿されたエントリーのページです。

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