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#『講座をはじめる前に~初心者の疑
問』#
Q:ブレンド珈琲って何種類かの豆を混ぜて,挽いてあるのでしょうか?また,挽く,
煎る,という2大珈琲用語の定義があいまいです.挽くは,豆をつぶすこと,煎るはつぶした豆を加熱して酸味を出すことでしょうか?その辺も教えてく
ださい.
A:
ブレンド:銘柄,焙煎の
程度を,変えて適量混ぜたモノを言いまして,たとえばブルマンの特徴に擬似的に合うようにしたのがブルーマウンテン・ブレンドです.
ブレンドによって,短所は隠し,長所は目立たせる.という複雑で微妙なことを行います.なので,店のメニューでブレンドとあれば,その店の考える最も美味
しい組み合わせの考え方が出るわけです.
挽く:
ミルという道具を使いますが,私の場合,手回しミルをかなり粗挽きにセットしてあるので,挽いた豆を見ると,つぶすというよりも砕いているという印象を受
けるでしょう.
ミルには「切る」方式と「すりつぶす」方式があり,家庭用の手回しは,「すりつぶし」で,スーパーや喫茶店に置いてあるのは「切る」方式です.
大量に挽く場合は,熱の発生が少ないため,「切る」方式が良いのでしょう.
煎る:
焙煎(ロースト)のことで,生豆(きまめ)をごまを煎るようにして加熱することであり,良い味の出る程度は,豆の銘柄によって異なります.
家庭で行う場合には,珈琲用の網,素焼きのほうらく,中華鍋も良いようです.また,アメリカンは薄い珈琲と思われていますが,浅煎りなので色が薄いだけで
す.
実はカフェインは多いのです.味はやや酸味が強いでしょう.イタリアンはもっとも深煎りで,苦味と甘味を引き出しています.成分が熱変化するわけです.
豆を販売している店で,エスプレッソ用の豆を見てみるとかなり焦げて真っ黒に見えるでしょう.太古の昔は,生豆をそのまま煮出して飲んでいたようです.
順番は,焙煎→挽く→抽出で,焙煎の後は十分に冷まします.
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その1『喫茶店で,必ずおヒヤが出る理由』#
まず,おヒヤが出ない喫茶店は無いでしょう.定食屋などは番茶などが出る場合もありますが,喫茶店では絶対に「水」です.これには,積極的理由と消極的
理由が考えられます.
消極的理由は,珈琲は後味の悪いモノだから,飲んだ後には口をすすぐ.積極的理由は,一口ごとに口をすすぎ,新鮮な味わいを楽しむためであります.効果
は,同じですが,姿勢は全く異なります.
意識していないと思いますが,恐らく,どちらかに集中的に口をつけているのではないでしょうか?珈琲と水を一口ごと交互に.一度お試しあれ.
#その2『砂糖とクリームどちらが
先?』#
特にこのテーマ,受け取る人によっては,大きなお世話かもしれません.そう思った人は,ここは読まなくていいです.ご自由にどうぞ. しかし,この際,
これは,はっきりしておきたい.私の周囲の人々で正しくやってる人が皆無である.気になって気になって.かといって指摘するのもイヤラシイし.この人は珈
琲
に対する意識が低い.と思うことで抑え込んでますが. 結論から先に言ってしまうと.砂糖が先.しかもよく撹拌して溶かしてしまうこと.その後,クリーム
を入れる.
順番としては
1.ブラックで,その珈琲の本来の味を確かめる.
2.
砂糖を好みの量入れて,よく撹拌し,刺激の強い苦味を消して楽しむ.
3.クリームを好みの量入れて酸味を消してまろやかな味を楽し
む.
よく見受けるのが,いきなりクリームを入れ,撹拌後,砂糖を入れて撹拌して,とか,あるいは,一度に双方を入れて,撹拌して飲むというパターンです. 確
か
に,両方一度に入れて撹拌するというのは,合理的な作業になりますが,これでは,「嗜む」というのとは程遠いといわざるを得ません.これは,インスタント
の普及による弊害といえるでしょう. 私の場合,お茶類はすべて砂糖は入れませんので2.はスキップすることになります.さらに,美味しいと思った場合,
全部ブラックで喫んでしまいますし,クリームを入れる場合でも撹拌はしません.ただし,クリープなどのような粉クリームは沈んでしまうので底から巻き上げ
る程度に撹拌します.カフェ・オ・レやカプチーノの場合は? 止むを得ませんが砂糖が最後になります.というのは,まず,珈琲+牛乳が先にありきなので例
外です.牛乳の前に砂糖を入れられるのであれば,それに越したことはありませんが.
#その3『不味い
珈琲って?』#
珈琲の旨い,不味いって何が基準か?これは,私が考えるところ,喫みやすい,喫みにくい,後味がすっきりしてるか,嫌な後味が残るか.単純なことですが,
これだけです.具体的には,1.舌の根に,変な酸味や渋みが残る.2.泥臭い.3.味にザラついた感じがある.言葉で表現するのは非常に難しいですが,こ
んなところです.私の味覚によると,一般の喫茶店で出される珈琲は,残念ながら上記の3つすべて当てはまってしまっています.原因は種々考えられますが,未熟なペーパー・ドリップによるところが大きいでしょう.柴田書店MOOK「OYSY(おいしい)コーヒー・紅茶(珈琲関連リンクで探せます)」に,
“まずいコーヒーの作り方教えます”という特別講座がありますので,興味のある方はそちらをどうぞ. それ以前の問題として珈琲豆の賞味期限があります.
煎って2週間,挽いて3日,淹れて15分.これを過ぎると,脂肪分が酸化して変な酸味が生じますのでご注意.ちなみにインスタント・コーヒーの匂いは,ま
さにコーヒーの脂肪分の酸化した匂いです.コーヒーの抽出液を凍結乾燥させるために時間が経ってしまうのが原因です.コーヒーが胃に悪いと誤解されるのは
この辺にあるわけです.
余談ですが,今回の結論にも通じることなのでひとつ.『宵越しの茶は飲むな』という諺があります.最近,
PETや缶の緑茶がかなり出回っています.これってまさに「宵越しの茶(酸化した茶)」の味がするんですが,注意したほうがいいと思いませんか?私は飲め
ません.
#その4「インス
タント・コーヒーの楽しみ方」#
私のインスタント・コーヒーの楽しみ方は,スプーン2杯ぐらいのインスタント・コーヒーを,少量の熱湯で溶かし,冷/熱は好みで牛乳を注ぎます.これでな
かなかコクのあるカフェ・オ・レが楽しめます. 私のお勧めのインスタント・コーヒーは,AGFマキシムです.現在のブレンディは,直接牛乳に溶けるので
上記の楽しみ方であればOKです.でも所詮インスタントはインスタントです.
皆さんは,インスタント・コーヒーの保存はどのように
されているでしょうか.常温で食器棚などに入れてますか?誤りです.冷蔵庫で保存しましょう.というのも,私の個人的な話で職場のリフレッシュルームの自
販機で缶コー
ヒーばかり買ってたらお金がかかってしょうがないと思い,自分で大きめのインスタント・コーヒーを買って,自室の冷蔵庫に保存して,職場でそれを小瓶に小
出しにしてデスクの引き出しに入れてました.当然,同じインスタント・コーヒーです.ところが味がまったく違いました.最近,インスタントでも,香りはい
いし,後口もずいぶん良くなったと思っていたのですが,職場で淹れたコーヒーは香りもないし,後口も非常に悪い.この差は何かというと前述の通り,保存方
法です.コーヒーの香りは揮発性ですから,低温にしておけば,抜けが鈍ります.また脂質の酸化も抑えられます.珈琲豆は冷凍室に保存,インスタント・コー
ヒーは,冷蔵室に保存です.インスタント・コーヒーを冷凍室に保存すると,外に出したときに結露しやすいので要注意です.
#その5「避ける
べきキーワード」#
さて,珈琲店に入るとき何かを手がかりにして「ここ,入ってみよかな」と考える
と思いますが,実は,かなりだましのキーワードが多く存在します.
例を挙げると
・炭火焼き珈琲
・直火焙煎
・サイフォン
・煎りたて
・・・・・etc.…
などなどありますが,自分の好みを知っていたり,少し知識があればわかる事です.特に炭火や直火は要注意.家庭で豆を焙煎するときに失敗が少ないのが素焼
き
の“ほうらく”といわれています.これは豆に直接火があたらず,まんべんなく火がとおるためです.ということは直火は×.よほどの技
術がないと薦められるものではありません.炭火焼きは私の今までの経験では焦げ臭くなかった珈琲はありませんでした.珈琲の香りはあまりありません.サイ
フォン
は,雑味を出さずに淹れることは至難の業です.仕組みに問題ありです.煎りたては,ちゃんと冷やさないと,挽くことすらできません.
逆にお勧めのキーワードは
・珈琲だけの店
・水出し珈琲
くらいでしょうか.かえって少ないもの
です.「珈琲だけの店」はかなり自信がないとできませんし,実際に珈琲以外があれば嘘になります.珈琲店の店先に掲げてある,キャッチコピーを見るだけで
その店の実力がわかるというものです.
#その6「珈琲に
合う食べ物とは」#
これは,知らない人には意外かも知れませんが,チーズが最高でしょう.実は,珈琲とはワインに近いのかもしれません.中でも,モッツァレラ,カマンベール
やブルーなど,少々クセのある,脂肪分の多いナチュラル・チーズのほうが,より合うといえるでしょう.某乳製品メーカーの6Pチーズはチーズ自体がプロセ
ス・チーズで美味しくないのでやめましょう.よく,セットでコーヒー&ケーキなんてのがありますが,ケーキと相性が良いのは紅茶でしょう.一般のケーキと
コーヒーでは,コーヒーのほうが強くなってしまって,後口を悪くしてしまうように思います.リンク集にも紹介していますが,私の良く行く名店,大阪八尾に
ある「ザ・ミュンヒ」では,ケーキ類は,チーズケーキ3種しかありません.その内訳はクリーム・チーズケーキ,ストロング・レア・チーズケーキ,シャー
ベット・チーズケーキこれだけです.よく,お店で売っているベイクド・チーズケーキではなく,かなりチーズの風味が濃く残っているので,チーズの苦手な人
には,つらいかもしれません.元祖“珈琲だけの店”銀座「カフェ・ド・ランブル」では,スコッチケーキでした.ここでも生クリームのケーキはありません.
京都の京阪(叡山)出町柳駅前の「カミ屋」では,豆の小売もしていますが,軽食もとれるお店でここの自家製のピッツァと珈琲を合わせて食したことがありま
すが,珈琲もさらりとしてそこそこ美味しく,ピッツァも肉厚で,チーズと珈琲の相性の良さを再認識したことがあります(現在はピッツァはメニューから削除
されています).この「カミ屋」の豆も何度か買って帰って淹れたことがありますが,家庭で淹れるには,クセの無い,非常に淹れ易い豆といえるでしょう.
#その7『銘柄は
あてにならない』#
珈琲の銘柄の最高峰は?と問われて,少し知っている人なら迷わず
“ブルーマウンテン”と答えるでしょう.そもそもブルーマウンテンとは,ジャマイカの東部の2000m級のセントアンドリュースあたりで栽培される銘柄で
す.実の成長期には毎日雨が降る条件が必須なので,山が靄や霧で,常に青く見えるため,このように呼ばれ,年産1500袋で,ブレンドの必要がない,単一
銘柄で十分に美味しい最上級の珈琲豆とされています.豆のはかり売りをしている店でも店頭に
“ブルーマウンテンNO.1”が200g2000円程度で売られていますが,年産1500袋でどうやって日本でそんなに安く売れます?きっと世界の大富豪
に買い占められているので,日本には入ってこないのではないでしょうか? 私の経験上,日本茶はある程度,価格に味が左右されますが,珈琲の場合には安物
の豆を巧く淹れた珈琲のほうが,高価な豆を使ったヘタクソな淹れ方の珈琲の何百倍も旨いと言い切ってしまえます. 私,一般的にいわれている銘柄と味の特
徴は,まったく一致しません.覚える気がないのです.淹れ方によって左右される味など覚える必要がない,と考えているからです.喫茶店では,アメリカンで
もアイスでもなく,ブレンドを注文しましょう.その店の解釈が窺い知れます.私の判断はあくまでも,喫みやすい,喫みにくい,これだけです.
#その8『自分で
点てるときにも,もう少し手間を』#
これまでは,喫むときのちょっとした工夫などを述べてきましたが,自分で淹れることも珈琲の大きな魅力です. コーヒーメーカーや紙ドリップで淹れる人が
大半と思われますが,これらに使う紙フィルターがややクセモノなのです.私は,珈琲に移ってしまう紙の匂いが嫌なので,そのままでは決して使いません.で
は,どうするか?簡単なことです.挽いた珈琲豆を入れる前に熱湯を通してやれば良いだけです.もっと念を入れるならば,雑煮箸の先端などを使ってドリッ
パーの穴に栓をしてフィルターをセットしたドリッパーに熱湯を1~2分溜めて捨てます.次に栓をはずして,熱湯を通します.これだけで,紙の繊維くずがと
れて紙臭さが,かなり無くなります.ドリッパーの予熱にもなり,一石二鳥です.順番が前後しましたが,紙フィルターの合わせ目を同じ方向に折っている人を
良く見かけますが,互い違いに折るほうがドリッパーへの座りが良くなります.私は,フィルターを3段階にして使います.紙フィルターは,必ず上記のように
して使いますが,木綿のネルフィルターも使います.これも予熱のために上記の手順を踏んでから使います.ネルは起毛を内にするか外にするかを使い分けるの
です.起毛を内にすれば,非常にすっきりした珈琲が出来上がりますし,外にすればややコクが出ます.ただし,ネルフィルターは,念入りな手入れが必要で
す.カフェ・オ・レなどのときは,珈琲の味を強くするため紙を使います.豆を挽いた後はどうしてらっしゃるでしょうか?挽いたらそのままドリッパーに?も
うワンクッションおけば格段に味は変わります.シルバースキンをドライヤーを冷風にして飛ばしてやるのです.シルバースキンというのは,栗の渋皮のような
やつです.これが渋みや後口の悪さのの原因となります.ただし,深煎り豆の場合は,シルバースキンは燃えて無くなってしまいます.名店と呼ばれる店のマス
ターには,一度,粗挽きにしてシルバースキンを除去し,改めて細かく挽き直す,という人もいるほどです.それから,粗挽きにしてもいくらか発生してしまう
微粉は,もったいないようですが使わず捨てます.これも,雑味の原因となるからです.
#その9「珈琲豆
を少し張り込むと?」#
いつもは200g1000円のブルーマウンテン・ブレンドを買うところを試しに少々張込んで200g1940円のブルーマウンテンNO.1を買ってみたこ
とがありました.抽出してみると,第一印象は,色が薄く,香りは上品.喫んで思ったのが,非常に味が淡白で甘味が出ている.で,失敗したと思ったのが,紙
フィルターを使うべきではなかった,ということ.焙煎度は酸味が薄らぎ始め,甘味が出始めるハイロースト止まりなので,香りが繊細過ぎて,珈琲の香りで紙
の匂いを隠すことができなかったようです.その8で述べた手順で湯通しの前処理は充分行っていましたが,それでも紙臭さが移ってしまいました.それに,ブ
レンドだと,煎り度合いも何種か混じっているので,深煎り豆があるとそれで臭みがキャンセルされるために気にならなかったのでしょう.その7でも述べまし
たが,ブルーマウンテンは,単一銘柄で成立する唯一の銘柄なので,当然,焙煎度も同一のものになるわけです.ブルーマウンテンNo.1の真偽は,また,別
の話になりますが,同じ淹れ方をしている限り,値段なりに味は良くなっていくのは確かなようです.
#その10「珈琲
は胃に悪いか?」#
この命題,胃に悪い,とも言えますし,影響はない,とも言えます.カフェインは,胃液の分泌を促すので,胃を荒らす原因と容易に想像がつきますが,最近で
は,紅茶や,緑茶のほうがカフェインが多量に含まれていることが一般層にもよく認識されています.ところが,健康診断の問診表には,煙草,酒とともにコー
ヒーの量を問う項目がいまだにあります.なぜか?ほかに原因があることは想像に難くありません.それは,脂肪分の酸敗などによる有害成分です.私の言う
「泥臭いコーヒー」というのがそれに当たるわけです.匂い以外にも見分ける方法はあります.濁っているか,澄んでいるか.これだけです.スプーンを浅く
カップに入れて金属光沢が冴えているか,鈍っているかで見分けることができます.実際,このような濁ったコーヒーは,嫌な渋味や酸味があり,喫めたもので
はありません.有害成分が出ていない良い珈琲は後味もよく,胃に悪影響を及ぼす心配は,日常喫む量であれば,まず無用です.
珈琲は胃に悪いという一般的な認識は,濃さに相関はなく,良い珈琲には当てはまりません.
#その11「サイ
フォンとエスプレッソが駄目な理由」#
見た目の面白さや,単なるイタリア食ブームや語感でサイフォ
ンやエスプレッソは人気ですが.私の考えからすると,まったく良い珈琲とは逆のことをやってしまっています.
ドリップでは一般に雑味を出さないために沸騰状態から,ひと呼吸置いた湯を用います.むしろぬるいぐらいの珈琲のほうが旨いことがままあります.私が行う
抽出法でも,沸騰直後の
湯は決して使わず,やや冷ましてから使います.
サイフォンでは,水が沸騰したときの蒸気の圧力で湯が押し上げられて珈琲豆に触れて抽出します.エスプレッソは,珈琲豆に沸騰水の蒸気を当てて高速
(EXPRESS=ESPRESSO)抽出します.双方ともにかなり高温状態となり,珈琲の雑味が溶け出してしまいます.こんな抽出法で美味しい良い珈琲
は望むべくもありません.
また,サイフォンは下から上がってきた湯と珈琲豆をなじませるためにヘラやトンボを使ってかき混ぜます
が,これをやると,せっかく雑味成分が泡に吸着しているのに珈琲抽出液に分散して溶かしてしまいます.私がもっとも気を使うところを無視してしまっている
わけです.
#その12「見る
角度を変えて」#
これまでこの講座で述べてきたことの集大成的な内容の記事が全国土木建築国民健康
保険組合発行の『保険組合だより』2002年4月第113号の「健康常識のウソホント」欄に「コーヒーがからだにいいってホント?」と題されて掲載されて
いましたので,全文紹介します.
胃
に悪いと言われるが・・・
コー
ヒーの飲みすぎは,胃に悪いといわれます.これは,コーヒーに含まれるカフェインが胃の粘膜を刺激して胃酸の分泌を促し,潰瘍をつくるからだと思われてい
ます.しかし,カフェインは緑茶や紅茶にも含まれていますが,これらを飲んでも胃が悪くなることはありませんから,カフェインが胃に悪いという根拠はない
のです.
マイナスイメージが先行しがちなコーヒーやカフェイン
ですが,じつは次のような効果があります.
★
リラックス/リフレッシュ効果
特有の苦味と酸味,そして良い香りが気
分をリラックスさせる.
また,カフェインが脳のはたらきを活性化する.
★
ダイエット効果
コー
ヒーそのものは,ノンカロリー.またカフェインには,脂肪の分解を促進させ,エネルギーに変える作用がある.飲んだあとに運動するとよい.
★
二日酔い防止
カフェインには,肝臓の働きを活発にし,二日酔いの原因となるアセトアルデヒドを早く分解する作用がある.
コーヒーでがんを予防できる?
コーヒーの成分の中でも注目されているのが,クロロゲン酸という渋味成分.クロロゲン酸はポリフェノール類の一種で,抗酸化作用があります.これだけでも
がんや心臓病,脳卒中などの予防に効果があるうえ,クロロゲン酸には発がん物質を取り除くはたらきもあります.
ところでコーヒーに含まれるコーヒー酸は動物実験で発がん性が指摘されていますが,それでもトータルで見れば,コーヒーにはがん抑制効果があります.そ
れだけクロロゲン酸のがん抑制効果は大きいということでしょう.
1日2~3杯を目安に
では,たくさん飲めば効果が上がるのか
というとそうでもありません.とくに貧血の人や心臓病の人が大量に飲むことは,おすすめできません.コーヒーの飲みすぎは鉄の吸収を妨げ,カフェインの摂
りすぎは心
臓に負担をかけるからです.コーヒーはあくまで嗜好品です.健康な人で,1日2~3杯を目安にしてください.
肥満気味の人は,砂糖やミルクを入れす
ぎないようにできれば薄めのブラックを飲むようにしましょう.
<医療ジャーナリスト・野口怜子氏
>
いかがでしょう?これまで私はあくまで珈琲を嗜好品としてのみ扱ってきたつもりです.健康に対して悪者にされていることについては,誤解を正したいとは考
えていますが,薬利作用を期待するのはどうかと思います.逆に,心臓病との相関も一時取り沙汰され,新聞等でも取り上げられていましたが,最終的には塩素
漂白された紙フィルターが原因であるということで決着しました.最近の紙フィルターは無漂白または酸素漂白であることはご存知のことと思います.
健康の面から珈琲を捉えるのと,珈琲の味を追求するのとは,少々次元が違いますが,珈琲はこのような側面も持っているということは知っておいたほうが良い
かも知れません.
#その13「ク
リームの役割」#
たいていの方は,珈琲にはコーヒーフレッシュを入れて喫んでらっしゃるんじゃない
でしょうか.コーヒーフレッシュは,刺激の強い渋味や酸味を和らげ,味を柔らかくまろやかにする目的で使います.
そのコーヒーフレッシュにはどんなのを使うことが多いですか?フレッシュでなく,クリーミングパウダーですか?コーヒースタンドでよくある,ポーション
タイプですか?そ
れとも本当の生クリーム?
家庭などではクリーミングパウダーかポーションを使う方がほとんどだと思われますが,よく観察してみてください.特に普通のポーションタイプでは,珈琲に
注いだときに全部沈んでしまい,浮く部分が全くないのではないでしょうか.クリーミングパウダーも成分が植物油脂と謳っているものは沈んでしまいます.唯
一,本物の生クリームだけが浮いて油脂の皮膜を作ります.しかも牛乳が原料ですから,蛋白質も含み,ホットコーヒーだと,蛋白質が固まって湯葉状になりま
す.ホットミルクにするとできてしまうこの牛乳の湯葉,嫌う人も多いですが,実は珈琲では非常に重要な役割を果たします.まず,第一に蛋白質はタンニンを
溶かすので,渋味がなくなります.また,珈琲の香りは揮発性である,と何度か述べてきていると思いますが,この湯葉が香りが飛ぶのを抑える役割があるので
す.
ポーションタイプは,お薦めできません.風味が薄いと感じたことはないでしょうか.ほとんどの場合には牛乳由来ではない,単な
る代用品で魚の油脂等に乳化剤を添加していることが多く,体に良くないですので,注意してください.ポーションタイプを使うくらいなら,牛乳そのものを好
みに応じて入
れるほうが断然良いです.
#その14「ペー
パーフィルターでネル濾しに近づける」#
ペーパーフィルターの利点というのは,なんと言っても手入れの手間が省け,珈琲の出がらしの処理が簡単に行えることにあります.喫茶店でもネルフィルター
のメンテナンスが面倒でペーパードリップを採っている店も少なくありません.ネルフィルターの手入れの手間など珈琲の味には,代え難いと考える場合には,
何も問題はないのですが,少しでも美味しい珈琲を手間を掛けずに楽に淹れて楽しみたいと仰る方がほとんどだと思います.ところが,どうしてもペーパーフィ
ルターを使うと,微粉が抽出液と一緒に落ち,珈琲そのものが濁るだけでなく,そのせいで味にも大きな影響が出ます.
ペーパーフィルターを用いてネル濾しの味のように雑味を減らす非常に簡単な方法はあります.
その答えは,2枚重ね.
たったこれだけのことです.実際に比べてみられるとお分かりかと思いますが,濾した後の抽出液は1枚で濾した珈琲と2枚で濾した珈琲では,澄みかたが大き
く違いますので,余分な酸味や渋味は随分と減り,後味もすっきりしたものになります.ただし,コクの面では,ネル濾しに比べると物足りないものになり,し
かも1回のコストは大幅に上がり,紙資源の無駄遣いにもつながるので,ご注意.
最良は,手入れの良く行き届いたネルフィルターを使うことであることをお忘れなく.
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